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回答が少し遅れてしまい、申し訳ございません。司法試験関連の対応に追われておりました。 私が考える良問は、次の司法試験で出題される可能性の高い分野・論点が出題された問題ではなく、多くの問題に共通する考え方・書き方を習得・確認することができる問題です。 民法だと、平成28年司法試験です。令和2年リアル解答企画に向けた答案練習でも、民法では平成28年司法試験の答案を書きました。①検討事項が多い問題を時間内に処理し切るための訓練になる、②訴訟物⇒法律要件⇒論点という書き方の基礎を確認することができる、③現場思考問題(設問2(3))における書き方・考え方の習得に役立つ、④改正民法を前提とした答案作成も経 […]
本日、令和2年司法試験の合否発表がありました。 令和2年司法試験論文式を受験された方々に、私からお伝えしたいことがございます。 1.令和2年司法試験に合格された方々へ (1)はじめに 令和2年司法試験合格、本当におめでとうございます。 ここに来るまで、本当に長い道のりだったと思います。 司法試験や予備試験を複数回受験して最終合格を果たされた方は、何度も悔しい思いや不安な思いを経験してきたと思います。 中には、自分の可能性を信じられなくなりそうになったこともあると思います。 短期合格を果たした方であっても、中学受験、高校受験、大学受験というように様々な受験を経験してきた方々に […]
1.例えば、甲がVに暴行を加えて傷害を負わせ、反抗を抑圧されたVから財物を奪取したという事案(単独犯事例)では、「強取」を認定しなくても、犯罪の成否に影響はありません。もっとも、一応、「強取」についても軽く認定するべきです。犯罪の成否に影響しないとはいえ、強盗致傷罪において強盗自体が既遂に達しているか否かは、量刑事情(のうち犯情に関する事実)として重要だからです。強盗自体が既遂に達している場合における強盗致傷罪の起訴状でも、公訴事実として「強取」まで記載するのが通常です(司法研修所検察教官室「検察講義案」平成24年版235頁)。 2.次に、甲がVに暴行を加えて傷害を負わせ、Vの犯行を抑圧した後 […]
令和3年合格目標加藤ゼミへの参加を検討して頂き、誠にありがとうございます。 今回の加藤ゼミは、TKC模試のうち東京会場②「TKP東京駅日本橋カンファレンスセンター」(3/25~29)を受講することを想定して、カリキュラムを組んでおります(過去問解説が3月21日でいったん終わり、4月4日から再開するのはそのためです)。 全国模試は、これまで勉強してきたことを「本試験に準ずるスケジュールに従って初見の問題で解いた場合」にも発揮することができるかを確認・訓練するためのものですから、全国模試を有効利用するためには、加藤ゼミのカリキュラムのうち「ミニ総まくり講義」及び「過去問解説4年分」の受講・復習まで […]
令和2年司法試験の合格発表日まで、あと2日です。 平成28年から毎年、合格発表日に法務省掲示板前に立たせて頂き、多くの合格者・受験者の方々とお会いしてきました。 令和2年司法試験については、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のために、掲示板での合格発表を行わないこととされています(法務省による発表はこちら)。 感染者数が減少しつつあることを踏まえ、合格発表日(令和3年1月20日)には、16時から18時までの間、法務省で合格掲示板を掲示する予定だった場所に立たせて頂くことにしました(下記写真の〇のところに立つ予定です)。 私は、年末から今日に至るまで、美容室に行ったときを除き一切外出しておら […]
補強証拠が必要とされる範囲について、判例は実質説、学説の多くは罪体説に立っていると理解されています(宇藤崇ほか「リーガルクエスト 刑事訴訟法」第2版451~453)。 酒巻匡「刑事訴訟法」初版517頁では「自白偏重により架空の犯罪事実が認定されてしまう危険防止の観点からは、客観的事実のうち犯罪構成要素の主要部分に補強が必要というべきである」とあるように、罪体説は、「架空の犯罪事実が認定されてしまう危険防止」を重視して、念には念をということで、罪体の重要部分のについて補強を必要とする見解です(古江賴隆「事例演習刑事訴訟法」第2版309頁)。 しかし、罪体の重要部分について補強がなくても、自白の真 […]
条文の文言を部分的に引用する際に、「犯罪を犯し…ていると疑うに足りる相当な理由のある者」(警職法2条1項)というように、引用しない途中部分を「…」と表示して省略して構いません。 私の基本7科目司法試験過去問講座や労働法過去問講座の模範答案でも、「…」を用いていおります。
共謀の射程について、「共謀の因果性=共謀の危険の現実化」と理解して論じても構いませんし、事案によってはそのほうが論じやすいこともあります。 上記の理解は、現考査委員である橋爪隆教授の著書である「刑法総論の悩みどころ」(有斐閣)313頁以下で同書の立場として取り上げられています。 共謀と実行行為との間に、共謀なければ実行行為なしという条件関係レベルの繋がりがあるだけでは足りず、規範的見地より共謀の因果性が及ぶ範囲を絞り込むべきであるという考えであり、考えの根底にあることは実行行為・結果間における因果関係論と同じです。
令和3年合格目標加藤ゼミの受講を検討して頂き、誠にありがとうございます。 令和3年合格目標加藤ゼミは、以下の3つのカリキュラから成ります。 ①最新版の論証集を使ったミニ総まくり講義(各科目5時間前後)により科目分野ごとの重要事項(書き方、思考方法、重要論点)を学習する ②令和2年司法試験再現答案の講評(1人2時間前後) ③最重要過去問35問(+労働法のオリジナル問題2問)の解説(うち14問は添削あり。労働法のオリジナル問題も添削あり)という3つのカリキュラムから成ります。 したがって、③最重要過去問に入る前に、①ミニ総まくり講義により、科目分野ごとの重要事項(書き方、思考方法、重要論点)を学習 […]
設問を入れ替えて、設問3⇒設問2⇒設問1という順序で書くことは可能です。その際、断り書きは不要であると考えます。いきなり、「設問3…設問2…設問1…」という流れ書いても構いません。心配であれば、答案の最初に「設問3、2、1という順序で論じる。」と書きましょう。 なお、会社法では、設問を入れ替えようとする場合、前の設問が後の設問の前提になっているかについて注意する必要があります。会社法では、設問ごとの論理的整合性だけでなく、設問間における論理的整合性まで問われていることが多々あるからです。
ご指摘の通り、「令和元年予備試験が解けるにはどうすればよかったか」という観点に集中してしまうと、当該年度に限られた狭い分析結果しか得ることができません。再現答案の分析により得るべきことは、全問題又は複数の問題に共通する汎用性の高いことです。 令和2年予備試験憲法なら、①取材の自由の憲法上の保障について博多駅事件決定を踏まえて論証することができていないのであれば、記憶が不正確であるか記憶する対象がそもそも間違っている、②問題文にちりばめられたヒントを違憲審査の枠組みの中で使い切ることができていないのであれば、違憲審査の枠組みレベルの理解が浅い、③事後的段階的規制というヒントを違憲審査基準を緩和す […]
たまに、行政法の個別法の使い方に慣れるために、事例研究行政法など網羅性のある市販演習書を使って様々な個別法に目を通しておくといった助言を見聞きすることがありますが、私は違うと思います。 個別法の条文は、問題文の具体的事実と同様、これらに適用する判断枠組みで照らしながら読むべきものです。 例えば、刑法の問題文に、「甲が甲方2階でVを監禁してVに対して執拗な暴行を加え続けたところ、Vが甲による暴行から逃れるためにやむなく甲方2階から飛び降り、落下時に両足を骨折した」と書かれている場合、危険の現実化説に関する判断枠組み(直接実現型、間接実現型:高速道路侵入事件型・トランク監禁致死事件型)で照らしなが […]
令和2年予備試験論文式、本当にお疲れさまでした。辛い時期であるとは存じますが、回答を参考にして頂き、前進して頂ければと思います。 予備試験合格を目指すメリットとしては、①司法試験の受験時期が早まる、②進路選択の際に有利になる、③試験対策を意識した勉強をすることができるため知識や勘が鈍らない、といったことが挙げられます。 法科大学院2年生の場合、メリットから①が外れます。 また、現役又は1浪以内で東大・京大といった超上位ローに入学しているのであれば、学内試験の成績や進路によっては、予備試験の合否は進路にあまり影響しないと思います。例えば、現役又は1浪以内で東大・京大ロー、学内成績上位1/4くらい […]
秒速・パックプラン2021の受講を検討して頂き誠にありがとうございます。 私が担当する予備試験過去問の解説講義がリリースされるのは、令和3年6~7月であるため、「令和3年予備試験合格に向けた秒速・パックプラン2021を使った理想的な学習スケジュール(11月スタートver)」におけるStep2の予備試験過去問の演習・分析では、市販教材を使って頂くことになります。 お薦めは、辰已法律研究所の「A答案再現&ぶんせき本」です。 平成23年~25年・平成29年~令和1年の行政法、令和1年の憲法については、私が執筆している「予備試験論文式 問題と解説」(法学書院)もお薦めです。 参考にして頂けますと幸いで […]
令和2年予備試験論文式の受験、本当にお疲れさまでした。辛い時期ではありますが、令和3年予備試験合格に向けて、今後の勉強の進め方を明確にしましょう。 まず、①基本7科目に共通することですが、今回の問題は、憲法・行政法・刑事訴訟法あたりは、科目特性に応じた勉強とAランクレベルの論点の勉強をしっかりとやっておけば、ホームランを狙いやすい内容であったと考えています。論文試験では、合格者を含む受験者の大部分が、特定の科目でうまく書けなかったという事態に陥ります。そうした場合でも合格できるようになるために、合格水準を相当程度上回る答案を書くことができる科目・分野・論点を作っておくことが重要になってきます。 […]
「基本7科目の司法試験過去問のランク付け(令和3年司法試験向け)」を参考にして頂きありがとうございます。 予備試験論文式の出題内容により翌年の司法試験における出題可能性の高い分野・低い分野が変わることがあり、これに伴い司法試験過去問の年度ごとにおける重要度まで変わることがあります。 例えば、仮に司法試験過去問で一事不再理効が出題されているのであれば、令和2年予備試験で一事不再理効が出題されたことから、令和3年司法試験において一事不再理効が出題される可能性が下がることになり、これにより司法試験過去問のうち一事不再理効を問う部分の重要度が下がります。 しかし、令和2年予備試験論文式の出題内容と司法 […]
本日、令和2年予備試験論文式の合否発表がありました(詳細はこちら)。 令和2年予備試験論文式を受験された方々に、私からお伝えしたいことがございます。 1.令和2年予備試験論文式に合格された方へ (1)口述試験に向けて 今日から約2週間後、口述試験があります。 口述試験の合格率は95%前後です。 しかし、30倍近い倍率を突破した実力者のうち、5%近くの人たちが合格できない試験でもあります。 このことに、合格率が非常に高いため合格が原則、不合格が例外であると認識されている試験であることとも相まって、もし落ちたらどうしようと強い不安を抱えている論文合格者の方々は少なくないと思います。 […]
ブログ・動画を参考にして頂き、誠にありがとうございます。 秒速・総まくりでも、秒速・過去問攻略講座でも、ブログで公開している令和2年予備試験の答案でも、「間違っているレベル」のことは書かないように、細心の注意を払っております。教材作成の過程では、文献による裏どりを徹底しております。そのため、司法試験でも予備試験でも1桁合格を目指すことができる水準のものになっていると考えています。 もっとも、秒速・総まくりではマーク指示があるところのうち太いマーク箇所に重点を置いて記憶したり、秒速・過去問攻略講座では模範答案(想定順位1桁)ではなく中位答案(想定順位100~500位)を参考にするといった方法によ […]
秒速・総まくり及び秒速・過去問攻略講座を受講して頂き、誠にありがとうございます。以下で、加藤ゼミに関するご質問に回答させて頂きます。 Q1.総まくり・過去問攻略講座とミニ総まくり講義・ライブ配信の過去問解説では、どういった点が異なるのでしょうか。 総まくりは、各科目15~20時で、総まくりテキストを使って、最初から最後まで満遍なく説明するものです。ミニ総まくり講義は、各科目5時間前後で、2021年リニューアル版の総まくり論証集を使い、メリハリを付けながら重要事項に重点を置いた説明をするものです(なお、2021年版の論証集も参照しながら、2020年版の総まくり論証集をベースとしてミニ総まくり講義 […]
司法試験過去問をやる意味には、3つあります。 ①今後の勉強の方向性を把握するために「出題傾向」と「自分と過去問の距離」を把握する。 ②司法試験過去問から再度出題される可能性に備えるために司法試験過去問(特に出題頻度の高い分野・論点)をやり込む。 ③アウトプット力を身につける。具体的には、問題文から検討事項を抽出するコツを掴む(本試験特有の問題文の読み方に慣れる)、現場思考問題・分からない問題に対処するための読解・思考・書き方のコツを掴む、文章力を鍛える、情報処理に慣れる、途中答案対策などが挙げられます。 司法試験合格に向けた勉強の出発点となるのは、①です。①では、直近2年分(令和1年・2年)の […]
加藤ゼミナールは、加藤喬講師が代表を務める予備試験・司法試験のオンライン予備校です。
弁護士(第二東京弁護士会)
加藤ゼミナール代表
青山学院大学法学部 卒業
慶應義塾大学法科大学院(既修) 卒業
2014年 労働法1位・総合39位で司法試験合格
2021年 7年間の講師活動を経て、「法曹教育の機会均等」の実現と「真の合格実績」の追求を理念として加藤ゼミナールを設立
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