質問コーナー「 予備試験過去問 」
36件の質問

一般論として、司法試験・予備試験の採点方法は、原則として加点方式です。したがって、例えば、配点10点/100点の事項(以下「配点事項A」とします)について完全に誤ったことだけを書いた場合、配点事項Aの配点10点が丸々入らないというだけです。これが原則です。 もっとも、例外として、極端に誤ったことを書いた結果、採点官の印象が悪くなり、他の配点事項について辛めの採点をされる結果として答案全体の点数が下がる可能性があります。採点官の悪印象を通じて、間接的に減点に繋がるということがあるということです。 質問者様の記述は、「既判力が後訴に作用する→債権者代位権だから債権者間で反射効が及ぶかが問題となる→ […]

2021年10月04日

まず、本件帳簿は、税務署により税務調査に基づき収集・保管されている文書ではありませんから、「公務所の用に供する文書」に当たらないと思います。警察が捜査のために保管している私文書は公用文書等毀棄罪の客体に当たる解されており、また収税官史が差し押さえた帳簿が本罪の客体に当たるとした判例もありますが(高橋則夫「刑法各論」第3版445頁)、警察や税務署により収集・保管されていないどころか収集・保管の対象として特定すらされていない文書は、本罪の客体に当たらないと思います。仮に当たるとなると、例えば、犯罪捜査で差押対象となる予定である文書がことごとく本罪の客体になってしまいます。 次に、仮に本件帳簿が本罪 […]

2021年09月23日

予備試験過去問講座の受講を検討していただき、誠にありがとうございます。 過去問講座のテキストをPDFで提供するという対応は出来かねます。ご要望にお応えすることができず大変申し訳ございません。 市販の過去問集のうち、再現答案集であれば、現実的な合格ラインを把握する上で有益であると考えます。もっとも、現実的な合格ラインを知るのは、完成度の高い理想的な答案を見てからです。理想解を知った上で、それと再現答案を比較することによりはじめて、現実解である再現答案を正確に分析することができるからです。 参考にして頂けますと幸いでございます。

2021年09月16日

予備試験対策パックの購入を検討して頂き誠にありがとうございます。 総まくり講座で学んだことを総動員するつもりで予備試験過去問を解くことで、予備試験過去問を使った答案練習の効果を上げることができますので、予備試験過去問講座の配信までは配信済みの総まくり講座の受講及び復習に時間を使って頂きたいと思います。そして、総まくり講座の受講及び復習の過程で短文事例問題の答案例にざっと確認することにより、総まくり講座で学んだ知識の使い方を確認するとともに、必要に応じて短文事例問題の答案例に加筆・修正を加えて頂くことお薦めいたします。 参考にして頂けますと幸いでございます。

2021年09月08日

司法試験対策パックを受講して頂きありがとうございます。 司法試験で予備試験過去問が流用される可能性もあるため、司法試験対策として予備試験過去問をやることは有益であると考えます。 以下では、司法試験過去問の穴をカバーする必要性と、予備試験過去問が流用される可能性とを主たる基準として、問題ごとにA・B・Cのランク付けをさせて頂きます。 憲法 A H23 H29 R1 B H28 H30 R2 R3 C H24 H25 H26 H27 行政法 A H23 H25 H29 H30 B H24 H26 H28 R1 R2 R3 C H27 民法 A H26 R2 B H23 H25 H28 H29 H3 […]

2021年08月28日

基本的に、司法試験と同様、科目特性が強い順からやった方がいいと思います。したがって、憲法・行政法→刑法・刑事訴訟法→民法・商法・民事訴訟法となります。 年度ごとのランキングについては、予備試験過去問講座の完成後に公開させて頂こうと思います。なお、予備試験過去問は、司法試験過去問に比べて数と量が少ないので、なるべく網羅的にやり込んだ方がいいと思います。

2021年08月28日

まず、本問の屋外広告物規制は、屋外広告物の掲示を原則として禁止した上で禁止違反について罰則の対象にするというものであり、事後規制の典型例であると考えます。仮にこれが事前規制になるのであれば、刑罰法規は全て事前規制になってしまいます。また、「特別規制区域の歴史的な環境を向上させるものと認められる」として許可を与えられた場合には例外的に広告物を掲示できるという例外ルールだけに着目して許可制だから事前規制であるとする説明には、違和感があります。 次に、表現内容規制の実質は、ある内容の表現をその伝達的効果から生じる害悪の除去を目的として規制することにあります(芦辺「憲法額Ⅲ403頁」)。本問の屋外広告 […]

2021年08月28日

既判力が後訴に作用するか否かと、既判力の主観的範囲とは、別次元の問題です。 既判力の拘束を受ける後訴当事者の主張が排斥されるのは、後訴に作用する既判力が生じている前訴判決の判断内容と抵触する場合に限られるため、仮に既判力が後訴に作用しないのであれば、既判力の主観的範囲内にある後訴当事者の主張を既判力によって排斥する余地がないからです。 したがって、①既判力が後訴に作用することと、②既判力が後訴の当事者に及ぶ(後訴の当事者が既判力の主観的範囲内にある)こと、及び③後訴の当事者の主張が既判力が生じている前訴判決の判断内容と抵触するものに当たることの3点を満たす場合にはじめて、後訴の当事者の主張が既 […]

2021年08月28日

令和3年司法試験設問1は、甲と丙とが①窃盗罪又は業務上横領罪と②①の隠ぺいするための狂言強盗について意思連絡をした後で、乙と丙が③強盗について意思連絡をし、その後、甲と乙が①窃盗罪又は業務上横領罪を実現した(いずれの犯罪が成立するかは、本件バッグの占有が丙に帰属していたかによる)という事案に関するものです。 本件バッグの占有が丙に帰属していると認定する場合、甲と丙とは、業務上横領罪の共謀に基づいて、業務上横領罪を実行したことになりますから、丙には業務上横領罪の共同正犯が成立し、甲には単純横領罪の共同正犯(※判例の立場からは業務上横領罪の共同正犯)が成立します。 乙については、共謀共同正犯の成立 […]

2021年08月07日

吉祥寺駅構内ビラ配布事件(最判S59.12.18)における伊藤正己裁判官の補足意見は、「一般公衆が自由に出入りできる場所は、…表現のための場として役立つことが少なくない。道路、公園、広場などは、その例である。これを「パブリック・フォーラム」と呼ぶことができよう。」と述べています。 その後、大分県屋外広告物条例事件(最判S62.3.3)における伊藤正己裁判官の補足意見は、「ビラやポスターを張付けするに適した適当な場所や物件は、道路、公園等とは性格を異にするものではあるが、私のいうパブリック・フォーラム…たる性質を帯びるものということができる。」と述べました。 C地区内の特別規制区域は、その相当部 […]

2021年07月15日

令和2年9月16日、「司法試験予備試験の論文式による筆記試験の選択科目の選定に関する意見募集の実施についての意見募集中案件詳細」として、「司法試験予備試験の論文式による筆記試験の選択科目の選定について」という文書が公表されました(詳細は、こちらの記事でご確認頂けます)。 これによると、令和4年以降の予備試験論文式の選択科目は司法試験論文式の選択科目と一致する予定です。 したがって、予備試験の選択科目には労働法も含まれると考えられます。 参考にして頂けますと幸いです。

2021年05月29日

必須とまではいえませんが、司法試験過去問をやった上で余力があるのであれば、予備試験過去問までやった方がいいと思います。 特に、憲法(統治を除く)、行政法、会社法、民事訴訟法及び刑事訴訟法については、類題が出題される可能性が高いため、やっておくのが無難であると考えます。私が受験生の頃も、これら5科目(及び民事実務基礎の要件事実論)については予備試験過去問をやっていました。 参考にして頂けますと幸いです。

2021年05月29日

名義説の内部では、取締役が自己又は第三者の名義で(つまり、自己が取引当事者となり又は取引相手方を代理・代表して)取引をしたかについて、形式的に判断する見解と実質的に判断する見解とがあります。形式的に判断する見解は、直接取引としての規制範囲の明確化(あるいは、直接取引と間接取引の区別の明確化)を理由とします(例えば、髙橋美加ほか「会社法」第3版204~205頁)。 そして、「甲社取締役Bが甲社を代表して甲社取締役Aが全株を保有する乙社との間で取引をした、甲社の取締役はA・B、乙社の取締役はCのみ」という事案では、形式的に判断する見解からは、形式的には、甲社「取締役」が甲社の取引の相手方ではない上 […]

2021年04月23日

予備試験過去問講座の受講を検討して頂きありがとうございます。 特徴としましては、①秒速総まくり及び論証集とのリンクがあること、②秒速総まくり及び論証集との一貫性があること(これらの教材における知識・方法論に従って解説・答案を書いている)、③問題文に対するアプローチの仕方についても解説があることなどが挙げられます。 価格については、平成23年から令和3年までの合計11年分で100,000~120,000円(税込)を予定しております。 参考にして頂けますと幸いです。

2021年04月21日

賄賂罪の成否は、単純収賄罪(197条1項前段)であれば、①「公務員」(身分)→②「賄賂」(客体)→③職務関連性(「その職務に関し」)→④「収受」等(実行行為)→⑤故意・職務執行意思、という流れ検討します。 ②「賄賂」の要件は、㋐人の需要・欲望を満たすに足りる一切の利益、㋑公務員の職務行為との間で対価関係を有することの2つからなります。具体的職務権限に属しない行為、密接関連行為、違法・不正な行為、過去の職務、転職前の職務又は将来の職務といった形で④職務執行性が論点になる場合には、②の㋑で④の先取りをすることにならないよう、公務員の”何らかの職務”との間で対価関係があること […]

2021年04月08日

共謀の射程について、「共謀の因果性=共謀の危険の現実化」と理解して論じても構いませんし、事案によってはそのほうが論じやすいこともあります。 上記の理解は、現考査委員である橋爪隆教授の著書である「刑法総論の悩みどころ」(有斐閣)313頁以下で同書の立場として取り上げられています。 共謀と実行行為との間に、共謀なければ実行行為なしという条件関係レベルの繋がりがあるだけでは足りず、規範的見地より共謀の因果性が及ぶ範囲を絞り込むべきであるという考えであり、考えの根底にあることは実行行為・結果間における因果関係論と同じです。

2021年01月17日

ご指摘の通り、「令和元年予備試験が解けるにはどうすればよかったか」という観点に集中してしまうと、当該年度に限られた狭い分析結果しか得ることができません。再現答案の分析により得るべきことは、全問題又は複数の問題に共通する汎用性の高いことです。 令和2年予備試験憲法なら、①取材の自由の憲法上の保障について博多駅事件決定を踏まえて論証することができていないのであれば、記憶が不正確であるか記憶する対象がそもそも間違っている、②問題文にちりばめられたヒントを違憲審査の枠組みの中で使い切ることができていないのであれば、違憲審査の枠組みレベルの理解が浅い、③事後的段階的規制というヒントを違憲審査基準を緩和す […]

2021年01月17日

秒速・パックプラン2021の受講を検討して頂き誠にありがとうございます。 私が担当する予備試験過去問の解説講義がリリースされるのは、令和3年6~7月であるため、「令和3年予備試験合格に向けた秒速・パックプラン2021を使った理想的な学習スケジュール(11月スタートver)」におけるStep2の予備試験過去問の演習・分析では、市販教材を使って頂くことになります。 お薦めは、辰已法律研究所の「A答案再現&ぶんせき本」です。 平成23年~25年・平成29年~令和1年の行政法、令和1年の憲法については、私が執筆している「予備試験論文式 問題と解説」(法学書院)もお薦めです。 参考にして頂けますと幸いで […]

2021年01月16日

基本7科目について、令和3年司法試験対策としてやるべき予備試験過去問の年度を挙げさせて頂きますね。 憲法は、平成26年、平成29年、令和1年及び令和2年です。 行政法は、令和3年司法試験では処分性は出題されないであろうことを前提にすると、平成23年設問1(申請型義務付け訴訟)、平成24年、平成25年、平成28年、平成29年及び令和1年です。 民法は、やらなくていいと思います。司法試験過去問に加え、一元化教材や市販演習書を使って出来るだけ広範囲にわたって勉強しましょう。民法は、出題範囲が広い一方で、書き方レベルのことが重視されている分野・論点が限られているので、浅く広い勉強によりそこそこの水準で […]

2021年01月14日

令和3年司法試験では処分性は出題されないであろうことを前提にすると、平成23年設問1(申請型義務付け訴訟)、平成24年、平成25年、平成28年、平成29年及び令和1年であると考えます。 参考にして頂けますと幸いです。  

2021年01月09日
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講師紹介

加藤 喬 (かとう たかし)

加藤ゼミナール代表取締役
弁護士(第二東京弁護士会)
司法試験・予備試験の予備校講師
6歳~中学3年 器械体操
高校1~3年  新体操(長崎インターハイ・個人総合5位)
青山学院大学法学部 卒業
慶應義塾大学法科大学院(既修) 卒業
労働法1位・総合39位で司法試験合格(平成26年・受験3回目)
合格後、辰已法律研究所で講師としてデビューし、司法修習後は、オンライン予備校で基本7科目・労働法のインプット講座・過去問講座を担当
2021年5月、「法曹教育の機会均等」の実現と「真の合格実績」の追求を理念として加藤ゼミナールを設立

執筆
・「受験新報2019年10月号 特集1 合格
 答案を書くための 行政法集中演習」
 (法学書院)
・「予備試験 論文式 問題と解説 令和元年」
 憲法(法学書院)
・「予備試験 論文式 問題と解説 令和元年」
 行政法(法学書院)
・「予備試験 論文式 問題と解説 平成30年」
 行政法(法学書院)
・「予備試験 論文式 問題と解説 平成29年」
 行政法(法学書院)
・「予備試験 論文式 問題と解説 平成23~
 25年」行政法(法学書院)

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