加藤喬の司法試験・予備試験対策ブログ

質問コーナー

秒速講座を使った令和3年予備試験対策(社会人受験生の場合)

こんにちは。
社会人の予備試験受験生です。
今年は2回目の論文試験でしたが、おそらく不合格だと思っています。
加藤先生の秒速・総まくり2021、総まくり・論証集、及び秒速・過去問攻略講座2021の受講を検討しています。
他の方の質問で加藤先生の講座は予備試験にも有効だということはお伺いしましたが、予備試験の社会人受験生にとって、効率的な受講のスケジュールなどをお伺いできますでしょうか?答練などを積極的に受けるつもりですので、それも加味していただけると幸いです。
なお、可処分時間は、平日で1日3時間くらい、休日で9時間くらいです。
宜しくお願い致します。
よろしくお願いいたします。

秒速・完全パックプラン(総まくり、論証集、過去問攻略講座)の受講を検討して頂き、ありがとうございます。

既に公開している令和2年予備試験論文の参考答案・解説の記事でも言及している通り、今年の予備試験の問題は秒速講座(特に、総まくり及び論証集)との相性が非常に良かったです(予備試験論文に関する記事一覧はこちら)。刑事訴訟法の一事不再理効に関する問題については、総まくりテキスト・論証集に同種事案に関する答案例まで掲載されているなど、総まくりテキスト・論証集がそのままの形で役立つ場面が非常に多かったです。

司法試験過去問と今年の予備試験論文の関連性は、憲法>行政法>商法>民事訴訟法>会社法>民法>刑事訴訟法という順です。刑事訴訟法では、毎年、予備試験で司法試験過去問が流用される傾向に合ったのですが、今年は珍しく司法試験で出題されていない一事不再理効が正面から問われました。もっとも、これはかなり稀なケースですから、例年の出題傾向を前提にすると、予備試験対策としての司法試験過去問の重要性は、刑事訴訟法>行政法>憲法>民事訴訟法>商法・刑法>民法となります。

以上を踏まえて、秒速・完全パックプランを使った勉強計画について提案させて頂きます。

Step1:秒速・総まくり2021を1科目ずつ短期集中的に受講する

まずは、秒速・総まくり2021を最初から最後まで一気に受講します。司法試験過去問は、予備試験対策との関係では「優先順位の高い科目から、可能な範囲でやればいい」という位置づけになりますから、とにかく秒速・総まくり2021でインプットを完成させることを最優先に考える必要があります。秒速・総まくり2021は演習要素も強いので、今年の予備試験の問題の傾向等を前提にすると、秒速・総まくり2021でインプットを完成させれば解けない問題はないといえます。実際、既に公開している基本7科目の答案は、全て、秒速・総まくり2021の論証等に従って作成したものです。あそこまで書くことができれば、1桁には入ります。他の答案と同じことを書いているようで、中身(どう書いたか)が全然違います。何を書いたかだけではなく、どう書いたのかでも大きな差が付く、これが司法試験・予備試験の特徴であり、かつ、対策が難しいところでもあります。

秒速・総まくり2021を受講する際には、複数科目を同時並行的に受講するのではなく、科目ごとに一気に受講します。試験勉強には、実力を底上げするための勉強と、一定水準まで高めた実力を本番で発揮するための勉強があります。実力を底上げするための勉強をする段階では、複数科目を同時並行的に学習するよりも、1科目ずつ短期集中で一気に学習した方が効果的です。この段階で複数科目を同時並行的に学習すると、科目ごとの学習が雑になり、知識・方法論が向上・定着しないおそれがあるからです。秒速・総まくり2021の受講は、実力を底上げするための勉強に位置づけられますから、1科目ずつ短期集中的に受講することになります。

令和3年司法試験対策として秒速パックプランを受講する方々には、1科目ずつ、総まくり(例えば憲法)⇒過去問攻略講座(例えば憲法)⇒総まくり(例えば行政法)⇒過去問攻略講座(例えば行政法)という流れで受講することを奨励していますが、予備試験対策としては、司法試験過去問は「優先順位の高い科目から、可能な範囲でやればいい」という位置づけになります。そのため、総まくり⇒過去問攻略講座⇒総まくり⇒過去問攻略講座という流れにはなりません。

憲法⇒行政法⇒民法⇒商法⇒民事訴訟法⇒刑法⇒刑事訴訟法という流れで総まくりを受講するのであれば、総まくり憲法の受講中に憲法の予備試験過去問を何問か書いてみる、総まくり憲法の受講を終えたら、総まくり行政法に入り、総まくり行政法の受講中に行政法の予備試験過去問を何問か書いてみる、という流れで、最後の科目まで進めて行きます。

可処分時間が「平日で1日3時間くらい、休日で9時間くらい」であれば、1週間に33時間(3時間×5日 9時間×2日)、勉強時間を確保することができます。秒速・総まくりは全部で約100時間、メモ書き等のために動画を止めたり戻したりしながら視聴しても300時間くらいで視聴できます。基本7科目の予備試験過去問は平成23年から令和2年までで70問で、復習時間を含めても1問2時間で終わると思います(予備試験過去問について一応の検討を終えていることを想定しています)。各科目、答案を作成する問題を10年分から5年分に絞ることにより、予備試験過去問の答案作成・復習に要する時間が70時間(1科目5年分×1科目2時間×7科目)になります。合計370時間で、秒速・総まくり2021の視聴及び予備試験過去問5年分の答案作成・復習を終えることができます。

余裕をもって、11月第3週から秒速完全パックプランを使った勉強を開始すると仮定しても、遅くとも2月中旬には「秒速・総まくり2021の受講 + 予備試験過去問5年分の答案作成・復習」を終えることができます。ここまでやり切れば、論文の実力が今よりも遥かに上がっています。

ちなみに、平日に予備試験過去問の答案作成をすると、総まくりを受講する余裕がなくなると思いますので、平日は総まくりの受講に集中に、休日(週2日)に2~3通書きましょう。

単純計算すると2週間に1科目のペースで、1科目ずつ、「秒速・総まくり2021の受講 + 予備試験過去問5年分の答案作成・復習」をやることになります。厳密には、講義時間が長い憲法・民法・刑法については2週間よりも日数を増やし、その分、講義時間が短い行政法・商法・民事訴訟法・刑事訴訟法を2週間よりも短い日数で終えることになります。

Step2:2月中旬から短答試験対策に集中する

短答試験固有の知識は一過性が高いため、忘却しやすいです。なので、直前期に集中的に勉強して一気にインプットをするという方法が、効果的です。

因みに、秒速・総まくり2021は、憲法・民法・刑法については短答試験にも対応しており、司法試験レベルの問題でも総まくりテキストの知識と読解思考のコツを使うことで9割取れます(これについては、こちらの記事一覧をご覧ください)。

したがって、短答対策にも余裕が出てきます。

Step3:短答対策と並行して司法試験過去問もやる

今年の予備試験短答式の点数が分からないのですが、短答対策と並行して司法試験過去問までやる余裕があるのであれば、2月中旬から3月末までの間に、刑事訴訟法・憲法・行政法・民事訴訟法のうち、予備試験との関係で重要なものまでやりましょう。近日中に、1科目につき3~4問程度、指定いたします。

4月からは短答対策に集中したほうが良いと思うので、司法試験過去問をやるのは3月末までです。

Step4:短答試験終了後の論文対策

論文試験までの約2か月間は、予備校の答練・模試を除き、新しいことは一切やらないほうが良いです。

実際、私は、総まくりテキスト・論証集の知識だけで1桁に入るくらいの答案を書くことができているのですから、インプットは総まくりテキスト・論証集だけで十分です。インプットでは、ひたすら、総まくりテキスト・論証集を回しまくります。頭の中でテキスト・論証集のページを開き、どこに何が書いてあるのかを画像としてイメージすることができるくらいの状態にまで持って行くのが理想です。

アウトプットでも、過去問は、予備試験過去問と2月中旬から3月末までの間にやった司法試験過去問に限定しましょう。

総まくりテキスト・論証集を使ったインプットを完成させ、予備試験過去問を中心とした答案練習にアウトプットを完成させることにより、合格は勿論のこと、上位合格できるだけの実力が身に付きます。

なお、司法試験過去問攻略講座については、令和4年司法試験対策としてそのまま使うことになりますから、予備試験論文までに解くことができなかった司法試験過去問があっても全く問題ありません(そもそも、予備試験論文受験の段階で司法試験過去問を網羅している人は、ほとんどいないと思いますので)。

秒速完全パックプランを使った論文対策により、令和3年予備試験合格と令和4年試験合格を実現して頂ければと思います。

参考にして頂けますと幸いです。

2020年10月29日
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加藤ゼミナールは、加藤喬講師が代表を務める予備試験・司法試験のオンライン予備校です。

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加藤ゼミナール代表取締役
加藤 喬かとう たかし
加藤ゼミナール代表取締役
弁護士(第二東京弁護士会)
加藤ゼミナール代表
青山学院大学法学部 卒業
慶應義塾大学法科大学院(既修) 卒業
2014年 労働法1位・総合39位で司法試験合格
2021年 7年間の講師活動を経て、「法曹教育の機会均等」の実現と「真の合格実績」の追求を理念として加藤ゼミナールを設立
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