質問コーナー「 民事訴訟法 」
3件の質問

一般論として、司法試験・予備試験の採点方法は、原則として加点方式です。したがって、例えば、配点10点/100点の事項(以下「配点事項A」とします)について完全に誤ったことだけを書いた場合、配点事項Aの配点10点が丸々入らないというだけです。これが原則です。 もっとも、例外として、極端に誤ったことを書いた結果、採点官の印象が悪くなり、他の配点事項について辛めの採点をされる結果として答案全体の点数が下がる可能性があります。採点官の悪印象を通じて、間接的に減点に繋がるということがあるということです。 質問者様の記述は、「既判力が後訴に作用する→債権者代位権だから債権者間で反射効が及ぶかが問題となる→ […]

2021年10月04日

既判力が後訴に作用するか否かと、既判力の主観的範囲とは、別次元の問題です。 既判力の拘束を受ける後訴当事者の主張が排斥されるのは、後訴に作用する既判力が生じている前訴判決の判断内容と抵触する場合に限られるため、仮に既判力が後訴に作用しないのであれば、既判力の主観的範囲内にある後訴当事者の主張を既判力によって排斥する余地がないからです。 したがって、①既判力が後訴に作用することと、②既判力が後訴の当事者に及ぶ(後訴の当事者が既判力の主観的範囲内にある)こと、及び③後訴の当事者の主張が既判力が生じている前訴判決の判断内容と抵触するものに当たることの3点を満たす場合にはじめて、後訴の当事者の主張が既 […]

2021年08月28日

広義の請求の特定(民事訴訟法133条1項2号)を欠くとして債務不存在確認訴訟を全部却下する余地があるのかは分かりませんが、仮に理論上その余地があったとしても、本問では問われていないと思います。 債務不存在確認訴訟の係属中に同一債権の一部についての給付訴訟が反訴として提起されているという事案で、債務不存在確認訴訟について下すべき判決が求められていることから、反訴提起により債務不存在確認訴訟の全部又は一部を却下することになるのではないかということが問題の本質であると考えられるためです。 なお、令和2年予備試験論文については参考答案・解説の記事がありますので、令和2年予備試験論文の内容面に関するご質 […]

2020年11月08日
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講師紹介

加藤 喬 (かとう たかし)

加藤ゼミナール代表取締役
弁護士(第二東京弁護士会)
司法試験・予備試験の予備校講師
6歳~中学3年 器械体操
高校1~3年  新体操(長崎インターハイ・個人総合5位)
青山学院大学法学部 卒業
慶應義塾大学法科大学院(既修) 卒業
労働法1位・総合39位で司法試験合格(平成26年・受験3回目)
合格後、辰已法律研究所で講師としてデビューし、司法修習後は、オンライン予備校で基本7科目・労働法のインプット講座・過去問講座を担当
2021年5月、「法曹教育の機会均等」の実現と「真の合格実績」の追求を理念として加藤ゼミナールを設立

執筆
・「受験新報2019年10月号 特集1 合格
 答案を書くための 行政法集中演習」
 (法学書院)
・「予備試験 論文式 問題と解説 令和元年」
 憲法(法学書院)
・「予備試験 論文式 問題と解説 令和元年」
 行政法(法学書院)
・「予備試験 論文式 問題と解説 平成30年」
 行政法(法学書院)
・「予備試験 論文式 問題と解説 平成29年」
 行政法(法学書院)
・「予備試験 論文式 問題と解説 平成23~
 25年」行政法(法学書院)

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