加藤喬の法律コラム
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昭和44年12月18日最高裁判決は、「夫婦の一方が右のような日常の家事に関する代理権の範囲を越えて第三者と法律行為をした場合においては、その代理権の存在を基礎として広く一般的に民法110条所定の表見代理の成立を肯定することは、夫婦の財産的独立をそこなうおそれがあつて、相当でないから、夫婦の一方が他の一方に対しその他の何らかの代理権を授与していない以上、当該越権行為の相手方である第三者においてその行為が当該夫婦の日常の家事に関する法律行為の範囲内に属すると信ずるにつき正当の理由のあるときにかぎり、民法110条の趣旨を類推適用して、その第三者の保護をはかれば足りるものと解するのが相当である。」と判 […]
総まくり講座2021では、中上級者向けに作成した総まくりテキストを使って授業を行っていましたが、総まくり講座2023では、入門講座でも使用している新しい基礎応用完成テキスト(総まくりテキストを入門講座にも対応した内容に作り直したもの)を使って授業を行っています。そのため、総まくり講座2023では、中上級者向けレベルのことに加えて、より基礎的なことまでテキストと講義に反映されております。なお、論点や処理手順について大きな変更はありません(例えば、見解の変更など、ある論点の理解そのものを変更した部分はほとんどありません。)。 また、授業のスタイルが変わり、常に画面上にテキストの該当箇所が表示されて […]
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論文試験では、空気を読むという意味での読解力が非常に重要です。 変に理屈っぽく考えるのではなく、問題文のヒントから、出題者が何についてどう論じて欲しいのかを素直に読み取りましょう。 問題文のヒントを介して出題者と会話しようとする姿勢が大事です。 そして、問題文のヒントについてどう論じるべきかが分からなくても、的外れでも構いませんから、何らかの法律構成を示しましょう。 使うべき個別規定が思いつかないのであれば、信義則・権利濫用といった一般条項、比例原則・公平の原則といった一般法理を使っても構いません。 例えば、会計帳簿閲覧請求の拒否事由が問われた平成30年司法試験商法設問1では、問題文に、①実質 […]
令和3年度司法試験で見事合格された方の合格体験記をウェブサイト上で公開いたしました。 体験記は加藤ゼミナールウェブサイトの「合格者の声」に掲載しております。(以下のリンクからもご覧いただくことができます) 加藤ゼミナールの講座を使った勉強の一例として、是非ご覧ください。 . 基本7科目・司法試験過去問対策の体験記 ・【1回目157位合格】学問的理解と試験対策のバランスが絶妙な講座(比嘉麻衣子様) ・不合格から3ヶ月半で900位UPして逆転合格(相田光輝様) ・社会人、予備試験経由で論文オールA、総合90番台で合格(Y.A様) ・完成度の高い過去問テキストで受験1回目合格(A.H様) ・オールイ […]
令和3年予備試験に最終合格された皆様、本当におめでとうございます。 本記事では、これから司法試験対策を進める皆様に有益な情報を提供させて頂きます。 . 基本7科目の対策 基本7科目については、司法試験の傾向とレベルに対応できるようになることが重要です。 司法試験と予備試験とでは、分野・論点という出題範囲での共通性が強い一方で、科目ごとに程度差があるものの、問題文の複雑さ・情報量の多さ、出題の形式・角度、点の取り方について、違いがあります。 こうした司法試験の特徴に対応できるようになる必要があります。 司法試験過去問の演習・復習を繰り返すことで、司法試験の問題に対応するための深い知識(書き方を含 […]
今日で36歳になりました。 平成26年司法試験に合格した時から予備校講師を始めて、7年が経ちました。 今年は、加藤ゼミナールを設立し、多くの貴重な経験をすることができました。 設立から約半年間で、500名以上の方々に講座を受講して頂いております。 社内の人間だけでなく、エンジニア、デザイナー、印刷会社、顧問弁護士、顧問税理士、社会保険労務士など、多くの方々の支えがあってこそ、加藤ゼミナールを運営することができております。 加藤ゼミナールの受講者様と関係者様に、感謝申し上げます。 来期からは、新しく司法試験・予備試験の入門基礎講座がスタートし、それに伴い、総合1桁・選択科目1位の弁護士をはじめと […]
令和3年予備試験口述式、本当にお疲れ様でした。 これから、予備試験最終合格を前提として司法試験対策を進めていくことになります。 . 基本7科目の対策 基本7科目については、司法試験の傾向とレベルに対応できるようになることが重要です。 司法試験と予備試験とでは、分野・論点という出題範囲での共通性が強い一方で、科目ごとに程度差があるものの、問題文の複雑さ・情報量の多さ、出題の形式・角度、点の取り方について、違いがあります。 こうした司法試験の特徴に対応できるようになる必要があります。 司法試験過去問の演習・復習を繰り返すことで、司法試験の問題に対応するための深い知識(書き方を含む)、方法論(現場思 […]
本日、令和3年予備試験論文式の合否発表がありました(法務省のページはこちら)。 論文式を受験された皆様は、本当にお疲れ様でした。 論文式を受験された方々に、私からお伝えしたいことがございます。 令和3年予備試験論文式に合格された方へ 〇口述試験に向けて 予備試験論文式合格、誠におめでとうございます。 今日から約2週間後、口述試験があります。 口述試験の合格率は95%前後です。 しかし、30倍近い倍率を突破した実力者のうち、5%近くの人たちが合格できない試験でもあります。 このことに、合格率が非常に高いため合格が原則、不合格が例外であると認識されている試験であることとも相まって、も […]
例えば、平成25年司法試験民事訴訟法の出題趣旨では、『設問に対する解答を超えて「そもそも当事者適格とは…」といった当事者適格の一般論を論じても特に評価の対象とはしない。』とあります。 また、平成25年司法試験の採点実感では、主張共通の原則が問われた設問3(2)について、弁論主義の根拠、弁論主義第2テーゼ・第3テーゼ、主要事実適用説について長々と論じた答案の評価として『やはり得点につながらない上,丸暗記した論証パターンを無反省に書き散らした答案として,印象も極めてよくない。』と指摘されています。 さらに、平成26年司法試験の採点実感では、「題意を十分に理解せず、自らが知っている論点について長々と […]
この度、加藤ゼミナールは、顧問弁護士として新城安太(あらしろやすた)弁護士をお迎えしました。 新城弁護士は、平成29年予備試験に合格した後、平成30年司法試験に上位合格し、司法試験対策では私の司法試験過去問講座を受講して下さり、合格体験記の作成にも協力して下さいました。 司法修習後、国内大手法律事務所での勤務を経て、現在は弁護士法人北星法律事務所で活躍なさっています。 . 新城弁護士のプロフィールはこちらの画像のリンク先で確認して頂けます . 新城弁護士とは、第72期司法修習の導入修習中に、他の元生徒さん3名と一緒に、合格祝いを兼ねた食事会で初めてお会いしました。 加藤ゼミナール設立時に、久し […]
合格おめでとうございます。 これから国立大学の法科大学院入試を向かう方もいれば、来年の予備試験合格を目指す方もいると思います。 中には、今の段階で慶應義塾大学又は中央大学の法科大学院への進学を決め、尚且つ、司法試験合格だけを目指すという方もいらっしゃると思います。 後者の方は、なるべく早い段階で、司法試験過去問に入りましょう。司法試験を知ることで、今後の勉強を司法試験対策として有意義なものにすることができます。 法科大学院入試、予備試験、司法試験と進むにつれて、どんどん試験傾向が強くなっていきますから、その分だけ試験傾向を意識した試験対策としての勉強をする必要性が高くなります。 まずは令和3年 […]
9月から勉強をスタートする方を念頭に置いて、「令和4年司法試験合格に向けた司法試験対策パック(司法試験・労働法完全パックを含む)を使った理想的な勉強計画」について紹介させて頂きます。 既に対象のパックを受講して下さっている方々、あるいは受講を検討して下さっている方々には、この勉強計画の動画を参考にして、加藤ゼミナールの講座による学習効果を最大化し、令和4年司法試験合格を確実なものにするとともに、上位合格を実現して頂きたいと考えております。 今回紹介している勉強計画及び勉強のポイントは、講座を受講していない方々にとっても共通することなので、令和4年司法試験を受験される皆様に参考にして頂きたいと思 […]
令和3年司法試験の合格体験記を募集いたします .令和3年司法試験の合格体験記を募集いたします。 先着で40~50件ほど募集させて頂く予定です。 合格体験記は、加藤ゼミナールのウェブサイトで公開させて頂きます。 合格体験記に協力して頂ける方は、下記の詳細を確認して頂いた上で、必要事項を記入した「合格体験記作成に関するお申込書」を添付したメールをこちらのお問い合わせからお送り頂きますようお願いいたします(申込書への記入がうまくいかない場合には、必要事項をメール本文に直接記入してお申込み下さい。)。. 対象者様 令和3年司法試験に合格した方のうち、下記の講座を受講された方となります。 […]
. 9月7日以降のお申し込みより、テキストの製本方法を2種類からお選びいただけます 従来よりご要望の多かった26穴ルーズリーフタイプでの教材の提供を開始いたします。 講座にお申し込みの方は申込画面から希望の教材タイプをお選びいただくことで、製本タイプ・26穴ルーズリーフタイプの教材のうちお好きな製本方法の教材を受け取ることができます。 皆様よりお支払いいただいた受講料を教育に還元するという加藤ゼミナールの理念を体現する取り組みとして、多くの方々の学習効率化につながればと思っております。 詳細につきましては、加藤ゼミナールのページでご確認くださいませ。 . <製本タイプ(一般的な参考書タイプ)> […]
令和3年司法試験の合否発表を受けて 先ほど、令和3年度司法試験の合格発表がありました。 受験された方は本当にお疲れ様でした。 令和3年度司法試験論文式を受験された皆様に、私から伝えしたいことがございます。 . 令和3年司法試験に合格された方々へ (1) はじめに 加藤ゼミナール代表の加藤喬でございます。 令和3年司法試験合格、本当におめでとうございます。 ここに来るまで、本当に長い道のりだったと思います。 司法試験や予備試験を複数回受験して最終合格を果たされた方は、何度も悔しい思いや不安な思いを経験してきたと思います。 中には、自分の可能性を信じられなくなりそうになったこともあると思います。 […]
司法試験で予備試験過去問が流用される可能性もあるため、司法試験対策として予備試験過去問をやることは有益であると考えます。 以下では、司法試験過去問の穴をカバーする必要性と、予備試験過去問が流用される可能性とを主たる基準として、問題ごとにA・B・Cのランク付けをさせて頂きます。 なお、このランクキングは、今年11月末に予備試験過去問講座が完成した時点で若干修正するかもしれません。 憲法 AH23H29R1 BH28H30R2R3 CH24H25H26H27 行政法 AH23H25H29H30 BH24H26H28R1R2R3 CH27 民法 AH26 […]
論文試験で判例の規範を修正することの可否について質問を頂いたので、私の考えを紹介いたします。 私は、①判例の規範がそのままの形で妥当する事案(個別の事案のみならず、事案類型も含みます。以下同じ。)であれば、判例の規範をそのままの形で使うべきあるが、②判例の規範がそのままの形で妥当しない事案であれば、事案に合わせる形で(=当該事案の当てはめをし易い形に)判例の規範を修正するべきであると考えています。 判例の規範は絶対的なものではなく、事案に応じて変容し得るものです。判例の規範の中には、当該事案を前提としたものが少なからずあるため、判例が想定していない事案との関係では判例の規範をそのままの形で使う […]
令和3年予備試験解答速報全科目(基本7科目)の解説動画、参考答案及び解説記事を、一般公開しました。 加藤ゼミナールに会員登録していない方々にも閲覧して頂けます。 解答速報では、表面的な解答筋に言及するにとどまらず、問題文の読み方、取捨選択・メリハリ付けの視点、思考過程といった事案・論点の違いを跨いで使える汎用性の高いことにも言及していますので、来年以降にも活かせる分析をして頂きたいと思います。 . 憲法 問題文&参考答案 解説記事 . 行政法 問題文&参考答案 解説記事 . 民法 問題文&参考答案 解説記事 . 商法 問題文&参考答案 解説記事 . 民事訴訟法 […]
宍戸・曽我部「憲法演習サブノート」(弘文堂)の使い方についてご質問をいただきましたので、私なりの考えを書かせて頂きます。 ざっと目を通してみましたが、この解説では、答案の最初から最後に至るまでの過程、すなわち、答案全体の流れや答案で使うべき判断枠組みを把握することは難しいです。 憲法の論文対策として大事なことは、以下の3つです。 ①「保障→制約→違憲審査基準の定立(主として人権の重要性と制約の態様を考慮)→目的手段審査による当てはめ」という違憲審査の基本形をはじめとする「事案類型ごとの違憲審査枠組み」を身につける ②事案類型ごとに違憲審査枠組みで照らしながら問題文を読み、判例学説・問題文のヒン […]
先ほど、令和3年予備試験解答速報「民法」「商法」を公開しました。 残り2日間で、「民事訴訟法」「刑法」「刑事訴訟法」の解答速報も公開いたします。 。
先ほど、令和3年予備試験解答速報「行政法」を公開しました。 設問1では、①本件条件(附款の一種)の取消訴訟、②本件許可の取消訴訟、③Aの目的達成手段として①と②のいずれがベストであるかの3点について言及することは求められています。 ①本件条件の取消訴訟では、本件条件が本体たる本件許可から独立して取消訴訟の対象となる「処分」に当たるか、②本件許可の取消訴訟では、名宛人自らが授益的行政処分の取り消しを求めることについての訴えの利益が問われています。 ③2つの取消訴訟の比較検討では、各訴訟の取消判決の効力の生じ方に着目します。 設問2では、①「Aは、近隣の県では本件条件のような内容の条件は付されてい […]
憲法の解答速報に限り、サンプルとして、加藤ゼミナールに会員登録をしている方々に限定しないで一般公開しております。憲法以外の6科目の解答速報は、会員登録をしている方々のみ閲覧することができます。 表面的な解答筋だけでなく、参考答案の背後にある考え方・書き方も参考にすることで、来年以降にも活かせるような分析をして頂きたいと思います。 本問で大事なことは2つです。 . 違憲審査の基本的な枠組みで照らしなら問題文を読み、違憲審査の基本的な枠組みを「答案の骨格」として、そこに、判例知識、学説知識、問題文のヒント及びその場で自分が考えたことを「肉付け」する形で答案に反映する。 広告物掲示と印刷物配布とで周 […]

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講師紹介

加藤 喬 (かとう たかし)
加藤ゼミナール代表取締役弁護士(第二東京弁護士会)
司法試験・予備試験の予備校講師
6歳~中学3年 器械体操
高校1~3年 新体操(長崎インターハイ・個人総合5位)
青山学院大学法学部 卒業
慶應義塾大学法科大学院(既修) 卒業
労働法1位・総合39位で司法試験合格(平成26年・受験3回目)
合格後、辰已法律研究所で講師としてデビューし、司法修習後は、オンライン予備校で基本7科目・労働法のインプット講座・過去問講座を担当
2021年5月、「法曹教育の機会均等」の実現と「真の合格実績」の追求を理念として加藤ゼミナールを設立
執筆
・「受験新報2019年10月号 特集1 合格
答案を書くための 行政法集中演習」
(法学書院)
・「予備試験 論文式 問題と解説 令和元年」
憲法(法学書院)
・「予備試験 論文式 問題と解説 令和元年」
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・「予備試験 論文式 問題と解説 平成30年」
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行政法(法学書院)
・「予備試験 論文式 問題と解説 平成23~
25年」行政法(法学書院)