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論理の繋がりについて、過度に気にしないように気を付けましょう。 論理を繋げる必要があるという漠然と気持ちで勉強すると、論証・当てはめが冗長になったり、実益の乏しい問題提起等の前置きが多くなったりする危険があります。 司法試験であれば、120分・8頁という制約の中で、大・中・小という配点項目(例えば、刑法なら、大:罪名、中:体系・要件・論点、小:事実の摘示・評価)を出来るだけ多く拾う必要がありますから、完全に論理を繋げることは不可能です。どこまで論理を繋げればいいのか(逆に言えば、どこまで論理を飛ばしていいのか)のラインを見極めることが大事です。 司法試験過去問(予備試験受験生であれば予備試験過 […]
過去問をやる目的は、以下の3つです。 自分と本試験の距離及び最新の出題傾向を把握することで、科目ごとに自分が目指すべき理想の答案像を具体化し、今後の勉強の方向性を明らかにする(①) 答案作成の感覚を培う、維持する(②) 再度の出題可能性に備えるために知識・方法論を身につける(③) . 予備試験論文対策としての予備試験論文過去問の位置づけと、司法試験論文対策としての司法試験過去問の位置づけとは、科目にもよりますが、少し異なると思います。 結論から先に申し上げますと、司法試験論文対策では、司法試験過去問で対応できる範囲が広いため、①・②だけでなく③にも重点を置くことになる(出題範囲の偏りが大きい科 […]
まず、科目ごとに、何のために市販問題集をやっているのかを明確にする必要があります。市販問題集をやる目的を科目ごとに明確にした上で、その目的を達成できるまで市販問題集を繰り返します。 例えば、刑法について、定義・論証等は論証集等の一元化教材を使って記憶し、市販問題集では「罪名・論点落としを防ぐために、事案と罪名・論点の対応関係を確認する」ことと「因果関係等の重要論点における当てはめの仕方を確認する」ことを目的にするというのであれば、問題ごとに、事案にざっと目を通してから数分で、下記4点を想起できるようになるまで、市販問題集を繰り返す必要があります。 この行為について、この犯罪の成否が問題になる […]
問題文を読んで考えたことのうち答案に反映するものは、①配点項目に直接該当するであろうと判断したこと(条文操作、論証、当てはめ等)と、②採点者に予測可能性を与えるために必要とされる説明(問題提起をはじめとする前置き)の2点です。 採点者は問題文・解答筋を熟知している法律の玄人であり、似たような答案を複数採点しているのが通常ですから、問題提起をはじめとする前置きのうち、②採点者に予測可能性を与えるために必要とされるものはかなり限られます。 既存論点の問題提起であれば、原則として省略して構いません。仮に書くとしても、論証や当てはめとの重複を避けるために、できるだけ短くするべきです。これに対し、 現場 […]
司法試験論文の採点方式は原則として加点方式であり、法律要件の一つを丸々落とした場合、その法律要件に振られている配点を落とすだけです。例えば、刑法の窃盗罪の配点が10点、そのうち「他人の財物」が2点だったとすると、「他人の財物」について一切言及しなかった場合、「他人の財物」に振られている2点を丸々落とすだけです。 配点項目ごとの配点の範囲を超えて積極的に減点されることは、極めて稀です。上記の例でいえば、「他人の財物」について一切言及しなかった場合に、法律要件を全て検討するという姿勢がなっていないとして、「他人の財物」に振られている2点を丸々落とすだけでなく、さらに1~2点引かれ、合計で「他人の財 […]
自分の実力、可処分時間及び目標(合格順位)を踏まえて、「自分が目指すべき現実的な合格答案像」を把握するという姿勢は、方向性として正しいです。もっとも、仮に「自分が目指すべき現実的な合格答案像」の水準が1000番くらいであったとしても、1000番付近の答案と1500番~2000番付近の答案を比較しているだけでは、「自分が目指すべき現実的な合格答案像」を正しく把握することができません。下記で説明する通り、加点・失点に関する考え方が”論点の抽出及び論証という表面的な次元での”正解思考に偏ることにより、間違った合格答案像をイメージしてしまい、その結果、勉強の方向性までも間違えて […]
秒速・総まくり2021及び秒速・過去問攻略講座2021を購入して頂きありがとうございます。こちらこそ、宜しくお願い致します。 秒速・総まくり2021のマーク・アンダーライン指示動画における「細マーク」とは、「マーカーでのアンダーライン」を意味します。「太いマーク」と「ボールペンでのアンダーライン」の中間くらいの重要性を有する箇所に使います。 動画中でマーカーの色が「黄色」に見える部分は、「オレンジ」を意味しております。
令和2年司法試験論文は、全体的に、司法試験過去問との関連性が強かったです。 この傾向を前提にすると、令和3年以降の司法試験論文対策としても、重要度に応じてメリハリを付けながら、出来るだけ手広く司法試験過去問をやっておくことが望ましいです。 今日から、科目ごとに、令和2年司法試験論文と司法試験過去問との関連性について、具体的に説明させて頂きます。 関連の範囲だけでなく、関連の仕方(出題の角度の共通点等)も把握することで、令和3年以降の論文対策のための司法試験過去問の分析のコツを掴んで頂きたいと思います。 今回の記事では、令和2年司法試験「刑事訴訟法」論文と司法試験過去問との関連性について説明いた […]
司法試験過去問と予備校答練・模試とでは、「担っている役割」と「質」が異なります。 まずは、司法試験過去問の演習・分析・復習を通じて、「読解・思考のコツ、科目・分野・論点単位での書き方」といった超上位答案の背後にあることを確立します。演習・分析・復習を繰り返すことで、「読解・思考・書き方」等について、少なくとも、解いたことのある司法試験過去問ではそれなりの水準で実践できるようになる必要があります。この「読解・思考・書き方」については、予備校答練・模試でいちから学ぶことはできません。司法試験論文過去問を使っていちから学ぶべきものです。 次に、予備校答練を通じて、①司法試験過去問を通じて身につけた「 […]
学習状況によると思います。 例えば、純粋未修又はこれに準ずる場合(例えば、現時点で、基本7科目を最初から最後まで勉強したことがない、定期試験以外で答案を書いたことがない等)には、長期休みの段階で、科目ごとの全体像を把握しておく必要があります。 授業の予復習よりも、予備校本や薄めの基本書を使うなどして、科目ごとの全体像を把握するとともに、網羅性があり比較的簡単な演習書(例えば、辰巳法律研究所の「新えんしゅう本」、伊藤塾の「試験対策問題集」)を使って重要な条文・論点の使い方のイメージを掴む必要があると考えます。 お薦めの薄めの基本書は、以下の通りです。司法試験論文の全科目及び司法試験短答の憲法・刑 […]
総まくり論証集の使い方は、「受講者様ごとのインプットの仕方」と「科目特性」により異なると考えます。 . 1.受講者様ごとのインプットの仕方 論文対策としてのインプットの方法は、①論証集等の一元化教材を繰り返し読み込んで記憶する、②事例演習を経由して記憶するという2つに分類されます。 ①中心の方は、論証集をぐるぐる回してインプットをすることになります(※最終的には、「科目特性」に応じた使い方も踏まえて、科目ごとに若干工夫をします)。 これに対し、②中心の方は、論証集をぐるぐる回しているだけでは、自分に合わない又は自分が経験したことのない方法であるため、インプットが進みにくいと思います。 なので、 […]
インプット講座である秒速・総まくりであれば、どんなに丁寧に受講しても、講義時間約100時間の3~4倍の時間で1周目を終えることができると思います。これに対し、秒速・過去問攻略講座の場合、1問分受講するには「2時間の答案練習、1時間の動画視聴、解説動画を踏まえた復習」という3つの過程を経ることになりますから、秒速・総まくりよりも時間がかかります。 こうしたことを踏まえて、秒速・総まくり受講後、全問題(合計105問)について上記3つの過程を経た上で1周目を終えることができるのであれば、今から秒速・完全パックを受講された方が良いと思います(①を選択して頂くということを意味します)。実際に司法試験の問 […]
秒速・総まくりの受講を検討して頂きありがとうございます。 本講座は、予備試験・司法試験対策として、憲法・行政法・民法・商法・民事訴訟法・刑法・刑事訴訟法(以下、「基本7科目」とします)を一通り学習し、簡易事例の論文問題で答案を書いたことがあるくらいの学習段階の方々を対象としております。 司法書士をされているため、特に民法・商法・民事訴訟法の知識の量は相当あると思います。もっとも、予備試験・司法試験では、「論文対策として」学習をし直す必要があります。例えば、①基本7科目に共通することですが、判例・学説による解釈に委ねられている問題点について、文章で簡潔に説明できるようになる必要があります。また、 […]
1.伊藤塾の入門講座について 昔から、「伊藤塾入門講座では法科大学院の学内試験や司法試験に対応できないのでしょうか。」といった質問を頂くことがあります。 私は今でも、伊藤塾の入門講座はとても質が高いと思っています。 今の伊藤塾体系マスターや基礎マスターのサンプル動画、伊藤真塾長のガイダンス動画等を拝聴していてもそう思いますし、伊藤真塾長の動画でも言及されている予備試験合格者に占める伊藤塾入門講座利用者の多さからもそういえます。 確かに、特定の科目・分野・論点という単位では、書き方、学説の選択と理解、判例の理解等について、伊藤塾の入門講座で学習したことを修正する必要があることもあります。 しかし […]
総まくり論証集に一元化する方法及びその際の注意点は、以下の通りです。 ①秒速・総まくりでは、「テキスト」を対象としたマーク・アンダーラインの指示があります(指示専用の動画あります)。いったん、マーク・アンダーラインを「テキスト」に反映します。「テキスト」と「論証集」とでは、掲載されている情報の範囲と論証の長さが異なるため、マーク・アンダーラインを指示している「テキスト」の部分とそれに対応する「論証集」の記載とが合致しないことがあるからです。最終的には、「テキスト」に反映されたマーク・アンダーラインを参考にして、「論証集」にもマーク・アンダーラインを反映することになるのですが、「論証集」にマーク […]
ご指摘の通り、刑法論文では、①犯罪の成否を検討する行為、成否を検討する罪名、論点、答案全体の構成(共犯事例、間接正犯事例で誰の罪責から検討するべきかなど)等を選択・決定する際の思考プロセス、②分野・論点ごとの書き方(共同正犯における抽象的事実の錯誤の処理の流、危険の現実化説の当てはめ方など)が重要であり、これは司法試験と予備試験とで共通することです。 井田良ほか「刑法事例演習教材」は、解説で理論面に重点が置かれている上、答案例もありませんから、①及び②を身につけるためには、あまりに役に立たないと思います。良質な答案例及び口頭解説がない限り、③事案と論点の対応関係(こうした事案でこの論点が顕在化 […]
秒速・総まくり2021の受講を検討して頂き、ありがとうございます。 秒速・総まくりのうち、「憲法」に限っては、2018版(秒速・総まくり120)までは、論証という形式をとっておりませんでした。 平成30年司法試験に出題形式が三者間形式から「法律意見書形式」に変更された上、「参考とすべき判例」を踏まえて論じることが明示されたことに伴い、2019版から論証の形式に変更しました。そして、論証は、必要に応じて、法律意見書形式に合わせた形式にしております。 したがって、秒速・総まくり2021「憲法」では、論証の形式を採用しており、しかも、論証によっては法律意見書形式に合わせた形式になっている、ということ […]
司法試験過去問(論文)は事実関係が複雑である上、典型論点を捻って出題したり、現場思考問題を正面から出題したりなど、難易度が高いので、上位合格者を含む合格者のほぼ全員が、初めはぼろぼろの答案を書くことになります。司法試験過去問と正しく向き合い、正しい方法で演習・復習を繰り返していけば、徐々に司法試験過去問に対応できるようになり、納得のいく答案を書くことができるようになります。めげずに頑張りましょう。 まず、自分が手書きした答案と出題趣旨・採点実感を比較してみましょう。ここで、自分の現状と司法試験委員会の要求(※「司法試験委員会の要求=合格水準」ではありません)の距離を確認します。 次に、市販の再 […]
まず、一元化教材についてですが、どこに何が書いてあるのかを数秒~10数秒で反射的に(画像として)イメージできるようになっているのが理想的です。例えば、刑法総論の正当防衛の1頁目にはどの論点が記載されているのかを数秒でイメージすることができ、その後、数秒又は10数秒で、当該論点の理由付けのキーワード・規範をイメージすることができる、という状態です。 次に、過去問についてですが、少なくとも重要度の高いものについては、年度と事案の概要(例えば、令和2年司法試験憲法なら、職業継続の自由に対する規制、一時的な移動の自由の規制が問題になっていること)を数秒で反射的にイメージすることができ、その後、1分以内 […]
過去に司法試験及び全国模試を複数回経験していることを踏まえても、全国模試を受ける必要性があることには変わりはないと考えます。 初受験の場合に比べると、必要性がやや下がりますが、今の学習の進捗・環境を前提とした直前期・試験期間中の時間の使い方をシュミレーションする必要があります。 インプット及び司法試験過去問を通じて学んだ「思考・読解のコツ」、「科目・分野・論点ごとの書き方」、「現場思考問題の対処法」及び「メリハリ付け」等を初見問題の演習を通じて確認・研磨するためにも、全国模試は非常に有益です。 補足しますと、過去の受験経験を通じて直前期・試験期間中の時間の使い方をイメージできるとしても、そのイ […]
加藤ゼミナールは、加藤喬講師が代表を務める予備試験・司法試験のオンライン予備校です。
弁護士(第二東京弁護士会)
加藤ゼミナール代表
青山学院大学法学部 卒業
慶應義塾大学法科大学院(既修) 卒業
2014年 労働法1位・総合39位で司法試験合格
2021年 7年間の講師活動を経て、「法曹教育の機会均等」の実現と「真の合格実績」の追求を理念として加藤ゼミナールを設立
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