質問コーナー「 司法試験過去問 」
73件の質問

私は経済法について勉強したことはないので、あくまでも、経済法を担当する弁護士の先生(経済法1位)と話している過程で得た情報だけを前提としてお話いたします。 経済法では、出題される事案類型は十数個で、これまでの司法試験で全ての事案類型が出題されているとのことなので、直近2~3年分をやった後は、全ての事案類型を網羅することを優先するのが望ましいと思います(つまり、同じ事案類型に属する問題を複数やることよりも、別の事案類型に属する問題をやることを優先するべきです)。 参考にして頂けますと幸いです。

2022年01月17日

まず、1行35文字程度で4~5枚なら、分量としては合格水準であると考えます。私の場合、1行28~30文字前後で平均5枚でした。 次に、分量を増やす方法ですが、ご質問に書かれている内容からすると、4~5枚にとどまっている原因は、おそらく、法律知識の定着が不十分であることと、司法試験レベルの問題の処理に慣れていないことの2点にあると思います。司法試験過去問では、短文事例問題とは異なり、複雑な事実関係を前提としてたくさんの条文・論点等に関する法律知識を組み合わせて答案を作成することになりますから、”なんとなく知っている”というレベルの知識水準だと本問で使うべき法律知識の抽出& […]

2021年08月28日

甲の罪責については、反抗抑圧手段性を欠くとして、強盗罪における「脅迫」が認められないとして、強盗罪の成立を否定するのが解答の本筋であると考えられます。 もっとも、司法試験論文式において点数がつく解答筋は1つではありません。例えば、甲の脅迫行為について反抗抑圧手段性を欠くと説明する際、行為者甲や相手方丙の主観面を考慮することになります。 甲の脅迫行為を準客観的に見れば丙の反抗抑圧の惹起に向けられているのですから、反抗抑圧手段性は準客観的に判断するべきであるとして、強盗罪における「脅迫」を肯定するという理論構成も、あり得ると思います。 その上で、占有の帰属について論じ、問題文の事実を曲解しない範囲 […]

2021年06月01日

強盗罪における「暴行又は脅迫」は、相手方の反抗を抑圧する手段として行われることが必要です(山口厚「刑法各論」第2版220頁、高橋則夫「刑法各論」第3版274頁)。ひったくり行為について原則として強盗罪の成立が(さらには恐喝罪の成立も)否定され窃盗罪が成立にとどまると解されているのは、原則として反抗抑圧手段としての暴行又は脅迫を欠くからです。これは、平成27年司法試験でも出題されています。 ご指摘の通り、甲による脅迫行為は、丙との間における腕時計が強取されたように装ってこれを窃取するという犯行計画に基づいて、強盗を偽装するための手段として、丙に向けられて行われています。 そうすると、甲の脅迫行為 […]

2021年06月01日

労働法完全パックの受講を検討して頂き誠にありがとうございます。 今週にはガイダンス動画及び導入編動画を公開し、週明けに基礎編のサンプル動画も公開させて頂きます。

2021年05月26日

設問1 代表権濫用 設問1では、代表権濫用(民法107条)も問題になります。Aが、甲社を代表して、A個人のレストラン事業の資金としての借り入れに係る貸金債務を主債務とする連帯保証契契約を締結しているからです。 代表権濫用というためには、その前提として、本件連帯保証契約がAの代表権の「範囲内の行為」であるといえる必要がありますから、「多額の借財」や間接取引に関する規制をクリアしていないのであれば、理論上は、代表権濫用の論点は顕在化しません。 もっとも、設問1は、甲社の主張を出発点としてその当否を論じるという形で、乙社の請求の可否を検討させる形式の問題ですから、初めに甲社に①「多額の借財」に関する […]

2021年05月25日

令和3年司法試験の受験、本当にお疲れ様でした。 民法のC評価の答案はイメージは、以下の通りです。 設問1の請求1で、即時取得と193条に言及している、占有改定と指図による占有移転を区別できていなくても構わないから「占有を始めた」について現実的支配の移転がないことに着目して論じている。 →即時取得については、所有権喪失の抗弁としてではなく、占有権原の抗弁として論じても、合否には影響しないと思います。それくらい、理論構成が難しいです。 設問1の請求2で、不当利得の一般規定(703条・704条)で処理することは、大した問題ではありません。189条1項・190条1項が「果実」と区別される使用利益にも類 […]

2021年05月25日

まず、私の訂正後の解説で言及している通り、本件不選定決定の処分性は、申請権アプローチによって検討するというのが正解筋であると思われます。もっとも、申請権アプローチで論じている答案はそこまで多くないと思いますから、公共施設管理者の不同意に関する判例を使って論じても、合格水準に到達します。 次に、問題文34行目では、Bから相談を受けた「弁護士Dの指示に応じる弁護士Eの立場に立って、設問に答えなさい」との指示があるため、設問1(1)(2)のいずれについても、原告訴訟代理人の立場として論じることになります。したがって、原告訴訟代理人の立場として「なんとかして処分性や訴えの利益を肯定することはできないか […]

2021年05月25日

令和3年司法試験解答速報を参考にして頂きありがとうございます。設問1(1)における解説記事として申請権アプローチのことを追加していた際に、一時的に非公開になっていたのだと思います、ご不便おかけすることになり申し訳ございませんでした。 設問1(2)における合格水準(1400番前後)として必要とされる論述事項は、以下の4点であると考えます。 ①Bの提訴の目的が自分が本件区画の屋台営業候補者に選定されることにある ②本件区画について屋台営業候補者に選定されるのは1人だけであること(競願関係というキーワード不要) ③本件不選定決定の取消訴訟における取消判決の拘束力(33条1項、2項)の生じ方から、市長 […]

2021年05月23日

市長による条例26条に基づく選定・不選定の決定については、「地方公共団体の機関がする処分」のうち「その根拠となる規定が条例…に置かれているもの」(行政手続法3条5項)として、行政手続法第2章ないし第6章の適用が除外される一方で、A市行政手続条例が適用されます。 A市行政手続条例では、行政手続法第2章と同じ内容の規定が設けられているため、行政手続法10条と同じ内容と定めているA市行政手続条例10条の適用により、選定・不選定に先立ち新規営業希望者も含む利害関係者の意見を聴くために公聴会を開催する努力義務が発生する余地があります。 条例により、選定・不選定の際に「申請者以外の者の利害を考慮するべきこ […]

2021年05月23日
お疲れ様です。ただいま、加藤先生の令和3年行政法の答案を拝見しました。 1点、質問なのですが、設問1(1)における本件不選定決定の処分性の検討の際に、処分性を認める根拠として、申請権が認められていることをアピールするのは間違いであったか、ということです。 どういうことかと申しますと、「申請に対する行政庁の応答は処分にあたる」(中原茂樹「基本行政法」第3版113頁)という観点から、本件が「諾否の応答をすべきこと」(行手法2条3号)とされているかを検討するということです(申請権の有無を検討する)。 本件の個別法を見てみますと、本件条例の26条3項に「~通知しなければならない」、本件規則21条には(決定の通知)という規定があるので、「申請に対して審査及び諾否の応答がされるという手続的な権利が保障されている(=申請権がある)」(「基本行政法」第3版113頁)こととなり、申請の対する処分として処分性がある方向へ傾く論証ができないか…ということです。 なお、この点は橋本先生の連載第2回(https://gyoseihou.hatenablog.com/entry/2021/04/09)の末尾に「処分性の有無の解釈(まとめ)」として、「⑨ 上記とは一応別に、(中略)申請制度(申請権があること)が条文から明らかな場合(行政側の応答義務が法定されているなど)(中略)処分性を認めるテクニックがあることを意識する。」と書かれていることと同趣旨の主張です。私の説明では伝わりにくいかもしれないと考えたので、付記いたしました。 ただ、処分性の公権力性や直接具体的法効果性といった従来の規範と、この主張の位置づけがどうなるかについて書き方の難しさはあります...。 以上、よろしくお願いします。

令和3年司法試験、本当にお疲れ様でした。解答速報をご覧いただきありがとうございます。 会議録51~52行目では、「弁護士E:…屋台営業候補者の選定が申請に対する処分に当たるか、したがって、本件不選定決定が申請拒否処分に当たるかを検討すればいいでしょうか。」「弁護士D:基本的な方針はそれでいいと思いますが…」とありますから、本件不選定決定の処分性については「申請に対する拒否処分に当たるか」という観点から論じることになります。 論述の仕方としては、”理論上”、2つあります。 ①処分性についての昭和39年最高裁判例の定式を前提として、関税定率法21条3項に基づく税関長の輸入禁 […]

2021年05月21日

まず、「甲は、Bの委任を受けて、Bの収容及び強制出国の根拠となった特労法の規定が憲法違反であるとして、国家賠償請求訴訟を提起しようと考えた。」という文章における「根拠となった特労法の規定」は、「Bの収容」にもかかっています。 次に、仮に出題者が適用違憲まで書かせたいのであれば、そのことをもっと分かりやすく示すために、上記の問題文を「甲は、Bの委任を受けて、Bの収容自体と、強制出国の根拠となった特労法の規定が憲法違反であるとして、国家賠償請求訴訟を提起しようと考えた。」といった表現にしているはずです。 そして、「ただ、滞在中に妊娠することを禁じられていると知っていたので、望んで妊娠したわけではな […]

2021年05月03日

【別紙1】の直接の立証事項たる要証事実は、「調書記載の再現通りの犯罪事実」です。したがって、【別紙1】は直接証拠です。他方で、【別紙2】は、実質証拠ではなく、直接証拠である【別紙1】の信用性を基礎づける補助事実を証明するための補助証拠です。 そうすると、【別紙1】が証拠能力を欠く場合、【別紙1】から独立した証拠価値を持たない【別紙2】の証拠能力を論じる実益はないです。もっとも、司法試験ではそのように考えるべきではなく、【別紙1】の証拠能力の有無にかかわらず、【別紙2】の証拠能力についても検討しましょう。因みに、【別紙1】の証拠能力の肯否と【別紙2】の証拠能力の肯否は別次元のことですから、【別紙 […]

2021年05月03日

2項強盗殺人罪では、①「強盗」要件との関係で236条2項の強盗罪を侵したことが必要とされ、②これが認められた場合に初めて、殺人罪の実行行為又は「実行に着手」が問題となります。 ①では、単に2項強盗罪における実行行為である「暴行又は脅迫」が認められれば足りるのですから、ここでは殺人の実行行為又は「実行に着手」まで認定する必要はありません。したがって、①と②は別次元の要件であり、①は②に先行して認定される要件であるという位置づけになります。 もっとも、①について、②の結論を先取りする形で認定する場合もあります。それが、令和2年司法試験設問3の事案において、Aに睡眠薬を飲ませた第1行為について、㋐「 […]

2021年04月25日

学習の進捗としては、①A・Bランクの司法試験過去問については、少なくとも一度は解き、秒速・過去問攻略講座で解説も受講している、②秒速・総まくりの受講も終えている、③Cランクの司法試験過去問は一度も解いていない、という状態だと思います。 優先順位が高いのは、①及び②です。仮に③から出題された場合、③までやっている人との間で差がつきますが、(ⅰ)③について再度の出題に備えているというレベルで分析できている受験生はごく僅かですから、仮に③から出題されても大部分の受験生との間では差は尽きません。また、(ⅱ)秒速・総まくりでは、現場思考論点を除き、Cランクの司法試験過去問で出題された条文及び論点も網羅し […]

2021年04月15日

ご質問について、平成25年司法試験の事案を簡単なものに修正した上で、説明いたします。 暴力団組長である甲は、末端組員である乙に対して、自動車内にVが監禁されている事実及び自らのV殺害計画を秘したまま、自動車を燃やして処分するように指示した。 乙は、了承の上、事情を知らないまま、自動車の走行を開始した。 乙は、途中で、自動車内にVが監禁されている事実を知り、これにより甲のV殺害計画にも気が付いた。 乙は、組長甲からの命令であることに加え、Vに対して個人的な恨みを持っていたことから、自動車を燃やしてVを殺害しようと決意し、自動車の走行を継続した。 乙は、目的地に到着し、自動車に放火して、Vを焼き殺 […]

2021年04月06日

既判力の作用の有無(訴訟物どうしの関係)と既判力の主観的範囲(当事者どうしの関係)は、別次元の問題です。既判力が後訴に作用するが、後訴に作用する既判力は後訴の当事者には及ばない(拡張されない)という結論はあり得ます。 平成28年司法試験設問3は、権利能力なき社団Xが本件不動産についての総有権確認訴訟を抵当権設定登記名義人Yに対して提起するとともに、提訴非同調者たる構成員Zを被告に回しており、X勝訴判決が確定した後に、YがZを被告として抵当権の無効を理由とする債務不履行に基づく損害賠償請求訴訟を提起したという事案に関するものです。 課題②では既判力の作用及び既判力の遮断効が問われているところ、前 […]

2021年04月06日
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講師紹介

加藤 喬 (かとう たかし)

加藤ゼミナール代表取締役
弁護士(第二東京弁護士会)
司法試験・予備試験の予備校講師
6歳~中学3年 器械体操
高校1~3年  新体操(長崎インターハイ・個人総合5位)
青山学院大学法学部 卒業
慶應義塾大学法科大学院(既修) 卒業
労働法1位・総合39位で司法試験合格(平成26年・受験3回目)
合格後、辰已法律研究所で講師としてデビューし、司法修習後は、オンライン予備校で基本7科目・労働法のインプット講座・過去問講座を担当
2021年5月、「法曹教育の機会均等」の実現と「真の合格実績」の追求を理念として加藤ゼミナールを設立

執筆
・「受験新報2019年10月号 特集1 合格
 答案を書くための 行政法集中演習」
 (法学書院)
・「予備試験 論文式 問題と解説 令和元年」
 憲法(法学書院)
・「予備試験 論文式 問題と解説 令和元年」
 行政法(法学書院)
・「予備試験 論文式 問題と解説 平成30年」
 行政法(法学書院)
・「予備試験 論文式 問題と解説 平成29年」
 行政法(法学書院)
・「予備試験 論文式 問題と解説 平成23~
 25年」行政法(法学書院)

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