例えば、短答120点で論文の成績を含む総合評価ではぎりぎり不合格だったが、短答が130~140点だったらぎりぎり最終合格できていたという場合に、勉強量と点数と相関しやすそうな短答で140点付近を目指して短答に重点を置いた勉強をしようとしてしまいがちです。
しかし、最終合格の確実性を高めるためには、論文の実力を底上げすることに重点を置くべきです。
理由は主に3つあります。
①来年は法科大学院最終学年で司法試験を受験する受験生が出てくることにより、母集団の数と質が上がるため、合格ラインが高くなります。したがって、今年の合格ラインを前提として、それをちょっと超える水準を目指して勉強をしても、合格ラインには到達しません。そして、短答であと20点ほど高くとっても、今年の論文の実力のままでは、総合評価で合格ラインに到達しません。したがって、総合点に占める割合が圧倒的に高い論文の実力を底上げするべきです。
②短答の実力を120点まで伸ばす勉強と、140点まで伸ばす勉強は、次元が異なります。短答では、130点、140点、150点と行くにつれて、要求される勉強量がぜんぜん違ってくるので、短答で高得点を取るための勉強をすることは、コストパフォーマンスが悪いですし、確実性にも欠けます。これに対し、論文では、55点から60点くらいの水準であれば、勉強の方向性が間違っていない限り、目指すのは難しくありません。また、例えば、途中答案、文章力の低さ、問題文のヒントに従う姿勢の低さといった全科目又は複数科目に共通する改善点を克服することができれば、全科目の総合点が底上げされるとともに、出題内容に左右されにくい武器を身に付けることもできるため点数が安定します。したがって、論文の実力を底上げする勉強に重点を置くほうが、コストパフォーマンスも確実性も高いです。
③論文で1000位以下/3000人という程度のレベルだと、実力が不安定であるため、問題との相性により点数がもっと下がることも珍しくありません。したがって、仮に来年の司法試験の合格ラインが今年と同程度であると仮定しても、短答を120点から140点まで伸ばすことにより合格ラインに到達する確実性は低いです。こうした意味でも、論文の実力を底上げする勉強に重点を置くほうが、確実に最終合格に近づくといえます。
以上が私の考えです。
参考にして頂けたらと思います。
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