加藤喬の司法試験・予備試験対策ブログ

質問コーナー

0

令和2年司法試験刑法設問2の論じ方

いつもお世話になっております。令和2年司法試験刑法設問2について2つ質問させて頂ければと思います。
1つ目として、「甲に殺人既遂罪が成立しないという結論の根拠となり得る具体的な事実として…考えられるものを3つ挙げた上で、上記の結論を導く理由を事実ごとに簡潔に述べなさい」という指示における「簡潔」とは、どの程度の記述を意味するのでしょうか。本日、LECの全国公開模試を受験し、同じ出題形式だったものの、答案例を読んだら本当に簡潔だったため、不安に思っています。
2つ目として、「根拠となり得る具体的な事実」を4つ挙げると、設問に答えられていないとして、減点対象になりますでしょうか。

まず、「甲に殺人既遂罪が成立しないという結論の根拠となり得る具体的な事実として…考えられるものを3つ挙げた上で、上記の結論を導く理由を事実ごとに簡潔に述べなさい」という設問は、①「甲に殺人既遂罪が成立しないという結論の根拠となり得る具体的な事実として…考えられるものを3つ挙げ」ることと、②「上記の結論を導く理由を事実ごとに簡潔に述べなさい」の2つに分けることができます。

①事実については、簡潔にではなく、具体的に摘示する必要があります。

これに対し、②「理由」である理論面及び当てはめは、「簡潔」に書けば足ります。具体的には、問題提起に属することを書くというイメージです。規範を導く理由付けを書いたり、当てはめを”丁寧に”書くことは、不要です。それらは、主として、設問3で書くものです。折衷的相当因果関係説のように自説以外の学説による当てはめにより求められておる結論を示す場合には、学説の規範を簡潔に示す必要はあります。②については、「理論構成の根拠や他説への批判を論じる必要はなく、要点を簡潔に示すのが肝要である」という出題趣旨が参考になると思います。

次に、設問2では「3つ以上」ではなく「3つ」と限定されていますから、4つ以上書いた場合、少なくとも4つ目以降は一切採点されません。

積極的に減点されることはないと思いますが、採点者の印象が悪くなることを介して答案全体の評価に悪影響を及ぼす危険はあります。

2021年04月06日
講義のご紹介
もっと見る

コメントする

コメントを残す

コメントをするには会員登録(無料)が必要です
※スパムコメントを防ぐため、コメントの掲載には管理者の承認が行われます。
※記事が削除された場合も、投稿したコメントは削除されます。ご了承ください。

加藤ゼミナールは、加藤喬講師が代表を務める予備試験・司法試験のオンライン予備校です。

kato portrait
加藤ゼミナール代表取締役
加藤 喬かとう たかし
加藤ゼミナール代表取締役
弁護士(第二東京弁護士会)
加藤ゼミナール代表
青山学院大学法学部 卒業
慶應義塾大学法科大学院(既修) 卒業
2014年 労働法1位・総合39位で司法試験合格
2021年 7年間の講師活動を経て、「法曹教育の機会均等」の実現と「真の合格実績」の追求を理念として加藤ゼミナールを設立
質問コーナーのカテゴリ
ブログ記事のカテゴリ