加藤喬の司法試験・予備試験対策ブログ

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短答不合格後の勉強方法

今年の司法試験の短答試験に落ちた者です。来年の司法試験の短答試験に向けて、どういった勉強をすればいいでしょうか。

今後の短答対策の仕方は、落ちた原因によって異なります。

過去問を回すことができていないという、勉強量の不足により落ちたのであれば、過去問集を繰り返す必要があります。その際、間違った方法で過去問集を回すことにならないよう、解法と勉強法に関する以下の回答も参考にして下さい。

過去問集を何周もしており、これらの正答率が80~90%を超えているにもかかわらず、初見の問題になると正答率が50~60%くらいにまで下がってしまうのであれば、「科目特性と問題類型に応じた解法と勉強法」を意識することなく丸暗記した知識を増やすだけという非効率な勉強をしてしまっている可能性が高いです。なので、過去問集の正答率が80~90%を超えているのに本試験で不合格だったというのであれば、以下の通り、勉強のやり方を確認する必要があります。

まず、短答過去問を回す際に、選択肢の表現と正誤(○×)の対応関係を表面的に記憶しているだけになっていないか、確認してみましょう。仮にそうだとすると、初見の問題を解いている過程でも、暗記している「過去問の選択肢の表現及びその正誤」と「初見の問題の選択肢」を表面的(単純に)に比較するということをやってしまっている可能性が高いです。この勉強法と解法だと、確実に正誤を判断することができる問題の幅が非常に狭くなります。「過去問の選択肢の表現及びその正誤」ではなく、「選択肢の正誤の背後にある、法律知識と読解・思考のコツ」を身につけましょう。

次に、憲法・刑法については、論文知識とそれを前提とした読解・思考だけで、6~7割取れる問題になっています。民法では、短答固有の細かい知識の出題が多いものの、価値判断による解法と消去法により知識不足を補うことで正解を導くコツを掴むと、点数が安定します。科目ごとの解き方のコツについては、下記の4つの記事を参考にして頂けると思います。

短答試験では、正しい方向性で勉強をすれば、勉強量に比例する形でちゃんと点数が伸びますが、間違った勉強をすると5割前後で点の伸びが止まります。本回答と上記記事を参考にした上で、「科目特性と問題類型に応じた解法と勉強法」を身につけて頂ければと思います。

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2020年10月20日
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加藤ゼミナールは、加藤喬講師が代表を務める予備試験・司法試験のオンライン予備校です。

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加藤ゼミナール代表取締役
加藤 喬かとう たかし
加藤ゼミナール代表取締役
弁護士(第二東京弁護士会)
加藤ゼミナール代表
青山学院大学法学部 卒業
慶應義塾大学法科大学院(既修) 卒業
2014年 労働法1位・総合39位で司法試験合格
2021年 7年間の講師活動を経て、「法曹教育の機会均等」の実現と「真の合格実績」の追求を理念として加藤ゼミナールを設立
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