加藤喬の司法試験・予備試験対策ブログ

令和2年司法試験の合否発表を受けて

本日、令和2年司法試験の合否発表がありました。

令和2年司法試験論文式を受験された方々に、私からお伝えしたいことがございます。

 

1.令和2年司法試験に合格された方々へ


(1)はじめに

令和2年司法試験合格、本当におめでとうございます。

ここに来るまで、本当に長い道のりだったと思います。

司法試験や予備試験を複数回受験して最終合格を果たされた方は、何度も悔しい思いや不安な思いを経験してきたと思います。

中には、自分の可能性を信じられなくなりそうになったこともあると思います。

短期合格を果たした方であっても、中学受験、高校受験、大学受験というように様々な受験を経験してきた方々にとっては、今日に至るまで長い受験生活を続けてきたことになります。

受験における成功体験が多ければ(あるいは、失敗経験が少なければ)、その分だけ、絶対に落ちられないというプレッシャーが強くかかります。

試験直前や合否発表直前には、もし落ちていたらどうしようという不安で押しつぶされそうなった方もいると思います。

改めまして、司法試験合格、本当におめでとうございます。

私が伊藤塾に通っていた十数年前、伊藤塾の伊藤真塾長が「司法試験の受験中は空を見上げても自分の目には空がどんよりした色に映る、合格した途端、空が綺麗な青色に変わった」ということを仰っていたと記憶しています。

6年半前に法務省掲示板前に自分の受験番号を見つけた時も、本当にそうでした。青空を、青空として認識できるというか、青空として受け入れられるようになりました。

あの時の気持ちは、今でも忘れません。

(2)司法修習では経験と出会いを大事にする

司法修習では、様々な経験と出会いが待っています。

実務修習中には、修習生だからこそできる経験もあります。

これからたくさん、良い経験を積んでいただきたいと思います。

それから、修習同期、修習の教官、実務修習先の弁護士など、司法修習中に色々な人たちに出会います。

一生モノの付き合いが生まれることもあります。

実務の経験だけでなく、司法修習中の出会いも大切にして頂きたいと思います。

(3)進路選択の正解は1つではない

これは、去年12月に二回試験に合格された方々に向けてお話したことです。

皆さんの中には、所属先も含めて第一次的な進路が決まっている人もいると思いますが、修習中や修習後に今後の進路について悩むこともあると思います。

まだ第一次的な進路が決まっていないという方は、就活等もやりながら今後の進路について考えることになります。

進路選択における正解は人ごとに異なります。

自分にとってのベストな選択が、業界の多数派のイメージと一致する人もいれば、一致しない人もいます。

司法試験合格者というグループに属する人たちにも、個々の人格があり、得手不得手も人生観も人ごとに異なります。

お金を稼ぐことが当面の最優先事項である人もいれば、そうでない人もいますし、お金を稼ぐためのベストな方法も人ごとに異なります。

どんな仕事をするのか、どんな人たちとどんな場所で仕事をするのか、1週間のうちどれくらい仕事に使うのか、弁護士として独立するのか、法曹以外を(も)やるのかといったことについても、ベストな選択は人ごとに異なります。

業界の多数派のイメージを無視しろとまでは言いませんが、多数派のイメージに流されることなく、自分が納得できる道に進んでほしいと思います。

さらに言えば、自分にとってのベストな選択も1つではないと思っています。結局は、人生の主人公である自分がどう思えるかなので、「これで良かった」と自分が満足できるような生き方と考え方をすることができるかが重要なのだと思います。

 

2.令和2年司法試験に合格できなかった方々へ


(1) 令和3年司法試験を受験する予定の方々へ

辛い時期であるのは重々承知しておりますが、今年の9月に同じ辛い思いをすることにならないよう、早く勉強を再開する必要があります。

令和3年司法試験まで、残り4カ月もありません。

再現答案を使って全科目に共通する改善点と科目分野ごとの改善点を確認した上で、改善点が反映された勉強計画を作り、それに従って勉強をすることになります。

去年8月の試験終了時から勉強を継続することにより実力を底上げすることができる方もいれば、試験当時よりも実力が衰退している方もいます。

実力が衰退している方は、残り4カ月弱で、実力を試験当時の水準まで回復するための勉強もやる必要がありますから、そのことを肝に銘じておきましょう。

新しい知識、方法論を仕入れるだけでなく、記憶、思考力、情報処理速度、答案を書く力、問題を解く勘などを回復するための勉強も怠ってはいけません。

それから、不合格の原因を分析する際に、他人に頼りすぎないように注意しましょう。

普段の勉強でも、不合格の原因の分析でも、他人に完全に寄りかかるような主体性を欠いたやり方では、効果がないどころか、他人からのアドバイスを自分にとっての適合性・必要性を検証することなく鵜呑みにすることで悪い効果をもたらすことすらあります。

また、情報収集に時間をかけすぎないように注意する必要もあります。たまに、手当たり次第に合格者や予備校講師にアドバイスを求めようとする方がいますが、合格者や予備校講師ごとにアドバイスの内容は異なるため、アドバイスを求める相手が多ければ、その分だけ、不合格の原因と合格に必要なこととが増えていき、結果として自分にとって本当に大事なことが見えなくなってしまいます。

    • 記憶が不正確すぎる人は記憶するべきことをちゃんと記憶する
    • 途中答案を連発してしまった人は途中答案を改善する
    • 科目分野ごとの書き方を全然意識することができない人は科目分野ごとの書き方をしっかりと身につける
    • 問題文の読み方がおかしい(問題文を通じて出題者と対話する姿勢がない)人は司法試験における問題文の読み方(読解のコツ)を身につける

このように、不合格の原因の核心部分から優先的に改善していきましょう。

私がゼミなどを通じて多くの受験生の方々を見てきた経験から言うと、500番~1000番付近での合格を目指すのであれば、「これを改善すれば合格できる」という不合格の原因の核心部分は基本的に1個であり、多い人でも2個までです。

自分にとっての不合格の原因の核心部分としっかりと向き合い、それを改善するための勉強を続けましょう。

なお、令和3年合格目標加藤ゼミにつきましては、明日の13時に確定した募集要項を公開するとともに、募集を開始させて頂きます。


(2)令和2年司法試験で受験資格を失った方へ

今は、どうしたらいいのかわからない状態にあると思います。

今後の生活をどうするか、司法試験に再挑戦するか、他の資格試験を目指すべきかなど、様々なことが頭をよぎっていると思います。

今後の進路選択は、人生に大きな影響を及ぼします。

司法試験に再挑戦するにしても、予備試験経由と法科大学院経由のいずれを選択するべきか、法科大学院経由の場合には上位ローと学費免除を得やすいローのどちらを選択するべきかなど、再挑戦する方法についてもしっかりと考える必要があります。

他の資格試験を目指す場合には、その資格試験に合格することが自分がやりたいことを実現する上でにどれだけ役に立つのか、その資格試験に合格すれば自分を満足させることができるのか、司法試験受験で勉強したことがその資格試験の受験にどれだけ役に立つのかといったことについて、慎重に考える必要があります。

今後の進路については、じっくりと、慎重に考えて頂きたいと思います。

本ブログの「お問い合わせコーナー」からメールして頂ければ、私が回答させて頂きます。

司法試験受験、本当にお疲れさまでした。

気持ちを落ち着かせてから、今後について考えて頂ければと思います。

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加藤ゼミナールは、加藤喬講師が代表を務める予備試験・司法試験のオンライン予備校です。

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加藤ゼミナール代表取締役
加藤 喬かとう たかし
加藤ゼミナール代表取締役
弁護士(第二東京弁護士会)
加藤ゼミナール代表
青山学院大学法学部 卒業
慶應義塾大学法科大学院(既修) 卒業
2014年 労働法1位・総合39位で司法試験合格
2021年 7年間の講師活動を経て、「法曹教育の機会均等」の実現と「真の合格実績」の追求を理念として加藤ゼミナールを設立
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