先ほど、第73期司法修習生の二回試験の合否発表がありました。
今年の二回試験を受験した方々にお伝えしたいことが、4つございます。
1.進路選択の正解は1つではない
合格者の多くは、所属先も含めて第一次的な進路が決まっていると思いますが、これから仕事をしながら今後の進路について悩むことがあると思います。
まだ第一次的な進路が決まっていないという方は、就活等もやりながら今後の進路について考えることになります。
進路選択における正解は人ごとに異なります。
自分にとってのベストな選択が、業界の多数派のイメージと一致する人もいれば、一致しない人もいます。
司法試験合格者というグループに属する人たちにも、個々の人格があり、得手不得手も人生観も人ごとに異なります。
お金を稼ぐことが当面の最優先事項である人もいれば、そうでない人もいますし、お金を稼ぐためのベストな方法も人ごとに異なります。
どんな仕事をするのか、どんな人たちとどんな場所で仕事をするのか、1週間のうちどれくらい仕事に使うのか、弁護士として独立するのか、法曹以外を(も)やるのかといったことについても、ベストな選択は人ごとに異なります。
業界の多数派のイメージを無視しろとまでは言いませんが、多数派のイメージに流されることなく、自分が納得できる道に進んでほしいと思います。
さらに言えば、自分にとってのベストな選択も1つではないと思っています。結局は、人生の主人公である自分がどう思えるかなので、「これで良かった」と自分が満足できるような生き方と考え方をすることができるかが重要なのだと思います。
2.自分も一個の人格を持った一人の人間であることを忘れない
ちょっとネガティブな話になりますが、大事なことなので、お話しいたします。
法曹として仕事をする方々の多くは、期日等に追われる生活を送ることになります。
私は、弁護士登録すらしていませんが、大量の事件を抱えている弁護修習先の先生が期日等に追われる姿を数カ月間見ましたし、長年にわたり弁護士である祖父・父・姉を見て弁護士の独特の忙さを痛感しています。
顧問先や手持ち事件が増えるにつれて、数か月後までスケジュール帳がびっしり埋まるようになります。ボランティア的な仕事もやるのであれば、もっと忙しくなります。
誰かのために、社会のためにという志をもって仕事をすることは、とても素晴らしく、尊いことです。
ですがその一方で、自分も一個の人格を持った一人の人間であることを忘れないでほしいです。
最初は難しいかもしれませんが、法曹としての自分と人間としての自分のバランスを取れるようになってほしいと思います。
極端な働き方をすると、本当に、あっという間に時間が過ぎていきます。
3.今やっていること・やろうとしていることを今後も持続できるかを考える
前記2にも少し関連することです。
法曹に限らず、仕事で経験を積むにつれて、自分がプレイヤーとして出来ることの幅が広がるとともに、こなせる仕事量も増えていきます。
初めのうちは、成長を実感することができるし、収入も増えるでしょうから、嬉しいと思います。
その一方で、やり方を工夫・改善しなければ、今やっていることやこれからやろうとしていることを今後も持続することが困難であるという時期がやってきます。
可処分時間と体力には限界があるからです。
初めのうちは経験を積むために仕事をこなすことに集中することになるでしょうが、その一方で、今やっていること・やろうとしていることを安定して持続させるための工夫等についても考てみるといいと思います。
4.不合格だった方へ
自分は司法試験合格者だということを忘れないでください。自分の価値を見失わないでください。
それから、絶対に、今後の人生で引きずらないでください。たとえ、一部の人間からネタにされるようなことがあってもです。
私は一度、不合格(検察)を経験しています(詳細はこちら)。
秘密は厳守しますので、話す相手が必要であれば、TwitterのDM、本ブログのお問い合わせコーナー、又は私の仕事用のメールアドレス(kato.t.msst@gmail.com)にご連絡頂ければと思います。
その後、電話するか直接お会いするなどして、今後のこと等について相談して頂ければと思います。
講義のご紹介
司法試験・予備試験対策なら加藤ゼミナール!
加藤ゼミナールはもうすぐ開校4年目を迎えます。
開校当初から大変多くの方々にご利用いただき、令和5年司法試験では合格者数を212名まで伸ばすことができ、1位合格者や10位台合格者も輩出できました。
今期から中央ローを主席卒業した深澤直人氏が倒産法講座の担当講師として参画し、講師4名体制でこれまで以上に良質で幅広い講座を提供させていただきます。
加藤ゼミナールのテキストのこだわり
加藤ゼミナールでは、受験生スタッフや合格者スタッフがテキストを作成するのではなく、全てのテキストを代表である加藤喬講師をはじめとする所属講師がいちから作成しています。
基本7科目の論文対策講座・労働法講座・法律実務基礎科目講座のテキストは全て、代表である加藤喬講師だけで作成しており、だからこそ、テキストは試験傾向にもしっかりと対応している、テキストどうしの一貫性が確保されているなど、クオリティが非常に高いです。
2/17(土)放送のTOKYO MX 『カンニング竹山のイチバン研究所』というテレビ番組で加藤ゼミナールを紹介して頂きました。
同番組は、様々な分野における企業のイチバンを紹介するテレビ番組であり、カンニングの竹山さんが所長、乃木坂46の現・元メンバーである伊藤かりんさん・冨里奈央さん・中田花奈さんが研究員を務めています。
同番組では、加藤ゼミナール代表の加藤喬講師が、乃木坂46のメンバーの方から取材を受ける形で、加藤ゼミナールのイチバンのこだわりについてお話ししております。
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