加藤喬の司法試験・予備試験対策ブログ

質問コーナー

予備試験対策として旧司法試験過去問までやるべきか

予備試験対策として旧司法試験まで学習した方が良いのでしょうか。

論文演習には、基礎固めをする段階(1段階目)と本試験レベルの問題に対応できるだけの実力を身につける段階(2段階目)とがあります。

1段階目では、「短文事例」かつ「捻りが少ない」問題を使うのが望ましいです。なるべく、予備試験・旧司法試験過去問よりもシンプルなものにするべきです。

行政法を除き、「伊藤塾 試験対策問題集」を使って頂くことをお薦めいたします。民法の「伊藤塾 試験対策問題集」に目を通しましたが、解説も非常に分かりやすく、問題の難易度も丁度よく、答案の流れ・文章も悪いくないです。市販演習書として非常にお薦めです。

行政法については、手前味噌になりますが、私が執筆している、受験新報2019年10月号で特集である「特集1  合格答案を書くための 『行政法集中演習』」をお薦めいたします。

「伊藤塾 試験対策問題集」以外であれば、以下の通りです(ただし、答案例がないのが難点です)。

民法なら沖野・窪田・佐久間「民法演習サブノート210問」、商法から黒沼悦郎ほか「ロープラクティス商法」、刑法なら井田・大塚ほか「刑法演習サブノート210問」です。

民事訴訟法については、良い演習書が見当たらないので、旧司法試験過去問です。刑事訴訟法については、古江頼隆「事例演習刑事訴訟法」です。「事例演習刑事訴訟法」では、解説における判例・学説についての深い言及は無視して、事案と論点の対応関係、論点の繋がり、答案全体の流れといった表面的なことに重点を置きましょう。深い勉強をするのは、2段階目です。

憲法も、良い演習書が見当たらないので、旧司法試験過去問です。

2段階目では、自分が受験する試験の過去問を最優先します。予備試験受験であれば、全科目につき、予備試験過去問を最優先することになります。

2021年06月24日
講義のご紹介
もっと見る

コメントする

コメントを残す

コメントをするには会員登録(無料)が必要です
※スパムコメントを防ぐため、コメントの掲載には管理者の承認が行われます。
※記事が削除された場合も、投稿したコメントは削除されます。ご了承ください。

加藤ゼミナールは、加藤喬講師が代表を務める予備試験・司法試験のオンライン予備校です。

kato portrait
加藤ゼミナール代表取締役
加藤 喬かとう たかし
加藤ゼミナール代表取締役
弁護士(第二東京弁護士会)
加藤ゼミナール代表
青山学院大学法学部 卒業
慶應義塾大学法科大学院(既修) 卒業
2014年 労働法1位・総合39位で司法試験合格
2021年 7年間の講師活動を経て、「法曹教育の機会均等」の実現と「真の合格実績」の追求を理念として加藤ゼミナールを設立
質問コーナーのカテゴリ
ブログ記事のカテゴリ