加藤喬の司法試験・予備試験対策ブログ

質問コーナー

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当てはめの水準を上げるために必要なこと

お世話になっております。
論述の当てはめの部分では、「事実→評価→結論」という形が望ましいと思いますが、この「評価」の部分が難しいと感じております。
事実に対する評価をする能力は、事例演習の経験を積むことでしか身につかないのでしょうか。
また、事実評価について学べる基本書や参考書はございますか。
ご回答の程宜しくお願い致します。

当てはめにおける事実評価ができるようになるためには、①事実から評価をイメージするために必要とされるイメージ力、イメージを答案に反映するために必要とされる文章力、及び②当てはめで使う法規範の正しい意味に関する知識が必要です。

①は、基礎学力的なものであり、答案練習を繰り返したり、良質な答案に目を通すことにより、イメージ力を高めるとともに、文章表現に慣れることになります。複数の事実をグルーピングして事実群に対する評価をするということも、①に属する能力です。

②当てはめで使う法規範は、物理数学における公式です。公式の意味を深く正しく理解しているからこそ、公式を正しく分かりやすく適用することができます。なので、正しく説得力のある当てはめができるようになるためには、当てはめで使う法規範について正しく深い知識を身に付けることも大事です。これは、インプットの話です。

事実評価について学べる基本書や参考書はないと思いますし、読み物に頼らない方がいいです。上記の通り、イメージ力と文章力を高めるとともに、当てはめで使う法規範の意味を深く正しく理解することに尽きます。

2021年05月11日
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加藤ゼミナールは、加藤喬講師が代表を務める予備試験・司法試験のオンライン予備校です。

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加藤ゼミナール代表取締役
加藤 喬かとう たかし
加藤ゼミナール代表取締役
弁護士(第二東京弁護士会)
加藤ゼミナール代表
青山学院大学法学部 卒業
慶應義塾大学法科大学院(既修) 卒業
2014年 労働法1位・総合39位で司法試験合格
2021年 7年間の講師活動を経て、「法曹教育の機会均等」の実現と「真の合格実績」の追求を理念として加藤ゼミナールを設立
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