加藤喬の司法試験・予備試験対策ブログ

質問コーナー

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令和3年司法試験で出題される可能性のある刑法における学説対立

本年度の司法試験受験生です。傾向が変わらないと仮定すると、刑法の学説問題がやはりこわいです…。
全般的に復習はしておりますが、加藤先生が思う、直前期に確認しておいた方がいい、刑法における学説対立が問われる可能性のある論点についてお聞かせいただければ幸いです。
不躾な質問申し訳ございません。

特に出題可能性の高いものを10個厳選するのであれば、以下の通りです。

  • 故意行為を利用した間接正犯事例における故意ある補助的道具に関する学説対立
  • 方法の錯誤における抽象的法定符合説と具体的法定符合説の対立
  • 併発結果の事例における一故意犯説と数故意犯説の対立
  • 被害者の承諾及び自殺関与罪・同意殺人罪における法益関係的錯誤説と条件関係的錯誤説(重大な錯誤説)の対立
  • 原因において自由な行為の理論における学説対立
  • 共同正犯の抽象的事実の錯誤における犯罪共同説と行為共同説の対立
  • 承継的共同正犯に関する学説対立
  • 共同正犯関係からの離脱において物理的因果性だけが残存する場合おける学説対立(離脱肯定説、離脱否定説)
  • 承継的共同正犯事例における刑法207条の適用の可否に関する学説対立
  • 窃盗罪等における本権説と占有説の対立(故意の問題として両説の対立が顕在化する場合も含む)

因みに、これら以外から出題される可能性もありますが、仮にこれら以外から出題されたとしても、一部の論点を除けば、令和2年設問1における財産的損害に関する形式的個別財産説と実質的個別財産説の対立のように、多くの受験生は適切な論述をすることができないと思われるため、合否には影響しないと考えております。

2021年05月10日
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加藤ゼミナールは、加藤喬講師が代表を務める予備試験・司法試験のオンライン予備校です。

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加藤ゼミナール代表取締役
加藤 喬かとう たかし
加藤ゼミナール代表取締役
弁護士(第二東京弁護士会)
加藤ゼミナール代表
青山学院大学法学部 卒業
慶應義塾大学法科大学院(既修) 卒業
2014年 労働法1位・総合39位で司法試験合格
2021年 7年間の講師活動を経て、「法曹教育の機会均等」の実現と「真の合格実績」の追求を理念として加藤ゼミナールを設立
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