加藤喬の司法試験・予備試験対策ブログ

質問コーナー

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司法試験・予備試験の採点方式(加点方式/減点方式)

お世話になっております。
加藤先生によれば予備試験司法試験は原則加点方式ということですが、何かソースはあるのでしょうか?
間違えたことを書くと減点されるので本番ではあまり冒険しない方が良いという話も聞くので、先生の見解をお聞きしたいです。

ソースは、十数年分の司法試験の出題趣旨・採点実感(平成21年まではヒアリングも)、私自身の成績、及び再現答案の分析結果、及び考査委員がいる法科大学院の学生からの提供情報等です。

過去に、司法試験で余事記載について積極的に減点する旨が示唆されたのは、平成26年司法試験憲法で問題文の誘導に反して適用違憲まで論じた答案くらいです。また、採点実感で不良の例として挙げられている間違いをしても、直ちに不良になるわけではなく(当該事項の配点の範囲内で低評価を受けるにとどまります)、超上位答案に入ることもあります。

旧司法試験では「死因、即死」という表現が用いられることが多く、ある間違いをすると一発で最低評価になるということもあったようですが、現行司法試験ではそのような採点方針はとられていません。ここれが、旧司法試験と現行司法試験との大きな違いであると考えています。

司法試験の受験資格と結び付けられている予備試験についても、同様の採点方針がとられていると考えています。

なお、間違えたことを書いた場合、①当該事項に振られている点が全部又はほとんど入らないことに加えて、②採点官の印象が悪くなり他の検討事項について辛めの採点をされる結果として答案全体の点数が下がる可能性があります。②のように、採点官の悪印象を通じて、間接的に減点に繋がるということはあります。

2020年12月23日
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加藤ゼミナールは、加藤喬講師が代表を務める予備試験・司法試験のオンライン予備校です。

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加藤ゼミナール代表取締役
加藤 喬かとう たかし
加藤ゼミナール代表取締役
弁護士(第二東京弁護士会)
加藤ゼミナール代表
青山学院大学法学部 卒業
慶應義塾大学法科大学院(既修) 卒業
2014年 労働法1位・総合39位で司法試験合格
2021年 7年間の講師活動を経て、「法曹教育の機会均等」の実現と「真の合格実績」の追求を理念として加藤ゼミナールを設立
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