加藤喬の司法試験・予備試験対策ブログ

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司法試験過去問を何回も起案したのに、論文の成績が伸びない原因

今年(令和1年)、2回目の司法試験を受験しましたが、去年と同様、論文不合格となりました。憲法ではA評価を取れたものの、行政法・刑法・刑事訴訟法でE評価と、散々な結果でした。勉強時間は1日10時間程度で、過去問起案を週3程度、予備校答練を週1回受けており、明らかに昨年よりも勉強時間・起案数を増やしたつもりであったため、この成績は完全に想定外でした。このような状況でも、もう1年で、合格水準に到達することができるのでしょうか。

※令和1年司法試験の成績発表時の質疑応答を本ブログに反映したものであるため、質問の時期と内容にずれが生じています(運営者・加藤喬)

「過去問起案を週3程度」やったということは、少なくとも、2回目の受験の時だけでも、司法試験過去問を2周しているはずです。にもかかわらず、大部分が司法試験過去問の流用であった行政法・刑事訴訟法でE評価しか取ることができていないというのは、1周目が雑であったため、2周目以降を1周目と同じ水準で繰り返してしまっている可能性があります。

行政法設問1の行政処分間の違法性の承継(平成28年設問3で出題)、行政法設問2(2)の裁量基準が絡まない事案における判断過程審査(平成29年~令和1年に3年連続で出題)、刑事訴訟法設問1の別件逮捕・勾留(平成23年設問1で出題)、刑事訴訟法設問2の訴因変更の可否(平成26年設問2で出題)、刑事訴訟法設問2の公判前整理手続終了後という特殊性(平成28年設問4で同じ問題意識が出題)について、司法試験過去問を通じて正しい論証(特に、規範)及び正しい当てはめ(正しい規範適用)を学ぶことができていなかったとともに、司法試験過去問で出題された知識を類題で応用できるだけの深い理解をすることができていない(これは、刑事訴訟法設問2の公判前整理手続終了後という特殊性に対応するもの)ということです。

私は、2回の受験まで司法試験過去問を一切やらず、2回目の不合格後に司法試験過去問の起案・分析・復習をやり、司法試験全体で共通して重視されていることや科目・分野単位で重視されていること等を把握し、それを勉強に反映することにより、司法試験論文対策としての学習効果が一気に高まり、1回目:論文2600番/受験者数8765人、2回目:論文2900/受験者数8387人と、論文成績が低迷していたにもかかわらず、3回目の論文成績が36位/受験者数8015人まで一気に上がりました。

勉強量は多いのですから、司法試験全体で共通して重視されていることと、科目・分野単位で重視されていること等を把握することができていない結果、司法試験論文対策として正しい方向性で勉強することができていなかった可能性が高いです。丁寧な司法試験過去問の分析・復習をすれば、ちゃんと合格水準に到達することができると思います。

自力で正しい方向に従って司法試験過去問の分析・復習することに不安があるのであれば、司法試験過去問から学ぶべきことが集約されている「秒速・過去問攻略講座」を受講し、確実な対策をして頂くことをお薦めいたします。

2020年10月03日
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加藤ゼミナールは、加藤喬講師が代表を務める予備試験・司法試験のオンライン予備校です。

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加藤ゼミナール代表取締役
加藤 喬かとう たかし
加藤ゼミナール代表取締役
弁護士(第二東京弁護士会)
加藤ゼミナール代表
青山学院大学法学部 卒業
慶應義塾大学法科大学院(既修) 卒業
2014年 労働法1位・総合39位で司法試験合格
2021年 7年間の講師活動を経て、「法曹教育の機会均等」の実現と「真の合格実績」の追求を理念として加藤ゼミナールを設立
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