質問コーナー「 民事訴訟法 」
25件の質問

平成25年司法試験設問4のように、問題文で既判力を飛ばして信義則を使って検討することが誘導されているといった事情がない限り、既判力から検討することになります。例えば、売買契約に基づく目的物引渡請求訴訟の判決確定後の代金支払請求訴訟における審理判断の制限が問題となった平成29年司法試験設問3に関する出題趣旨では、「本問では、既判力などの制度的効力を否定する場合には、既判力以外の理由、例えば信義則などにより、Xが本件絵画の売買契約の成否及びその代金額を後訴で争えなくなるか否かについて検討することも求められる。」と説明されています。したがって、仮に信義則で処理するのであれば、少なくとも、「既判力によ […]

2020年09月09日

最二小判平成10・6・12・百80は、外側説を採用したと理解されている最三小判平成6・11・22・百113を引用し(「民事訴訟法判例百選」第5版・事件80解説)、債務の消滅原因を相殺に限定することなく「一個の金銭債権の数量的一部請求・・の当否を判断するためには、おのずから債権の全部について審理判断することが必要になる。・・債権の一部の消滅が認められるときは債権の総額からこれを控除して・・」という外側説を前提とした抽象論(勅使川原和彦「読解  民事訴訟法」初版214頁参照)を述べているため、相殺以外の債務消滅原因についても外側説を採用していると思われます。そうすると、外側説・案分説・内側説の議論 […]

2020年09月09日

29条については、①同条に該当する団体には、訴訟上の当事者能力のみならず実体法上の権利能力も認められるとする見解(この見解によると、組合には、実体法上の権利能力に基づき団体固有の当事者適格が認められる)と、②同条に該当する団体には訴訟上の当事者能力しか認められず、実体法上の権利能力までは認められないとする見解(この見解によると、団体には訴訟担当者としての当事者適格が認められる)があります(伊藤眞「民事訴訟法」第6版125頁、髙橋宏志「重点講義  民事訴訟法  上」第2版補訂版188頁・12参照)。 ②の見解からは、団体には、構成員全員を権利義務主体とする訴訟担当者として当事者適格が認められるの […]

2020年09月09日

原告が訴えを提起し、訴状が被告に送達される前に被告として表示された者が死亡していた場合(被告側の死者名義訴訟)、被告を死者として確定する限りにおいては、①当事者の実在を欠くために訴え自体が不適法になる上、②訴状送達の無効により訴訟係属の発生も認められず、③判決も無効になるという理解が一般的であると思われます(伊藤眞「民事訴訟法」第6版118頁、和田吉弘「基礎から考える民事訴訟法」初版89頁)。その上で、④原告を救済するための法律構成としては、訴訟承継の規定(124条1項1号・2項)の類推を選択することになります(伊藤眞「民事訴訟法」第6版118頁、和田吉弘「基礎から考える民事訴訟法」初版89頁 […]

2020年09月09日

被冒用者の救済手段として再審の訴えを用いる場合、㋐再審事由の存否審理(346条1項、345条2項)⇒㋑存在すれば本案の再審理・裁判という流れを辿り(348条1項)、㋑の段階で原確定判決を不当とすれば、不服の主張の限度で原確定判決を取り消し原確定判決に代わる裁判をすることになります(348条3項)。再審請求に対する終局判決が確定すれば(なお、審級に応じた上訴可能。伊藤眞「民事訴訟法」第6版774頁)、終局判決通りの既判力が生じます。なお、原確定判決の既判力の消滅の効果が確定するのは、再審開始決定が確定した段階です(新堂幸司「新民事訴訟法」第5版948頁)。 これに対し、後訴で判決無効を主張する場 […]

2020年09月09日
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講師紹介

加藤 喬 (かとう たかし)

加藤ゼミナール代表取締役
弁護士(第二東京弁護士会)
司法試験・予備試験の予備校講師
6歳~中学3年 器械体操
高校1~3年  新体操(長崎インターハイ・個人総合5位)
青山学院大学法学部 卒業
慶應義塾大学法科大学院(既修) 卒業
労働法1位・総合39位で司法試験合格(平成26年・受験3回目)
合格後、辰已法律研究所で講師としてデビューし、司法修習後は、オンライン予備校で基本7科目・労働法のインプット講座・過去問講座を担当
2021年5月、「法曹教育の機会均等」の実現と「真の合格実績」の追求を理念として加藤ゼミナールを設立

執筆
・「受験新報2019年10月号 特集1 合格
 答案を書くための 行政法集中演習」
 (法学書院)
・「予備試験 論文式 問題と解説 令和元年」
 憲法(法学書院)
・「予備試験 論文式 問題と解説 令和元年」
 行政法(法学書院)
・「予備試験 論文式 問題と解説 平成30年」
 行政法(法学書院)
・「予備試験 論文式 問題と解説 平成29年」
 行政法(法学書院)
・「予備試験 論文式 問題と解説 平成23~
 25年」行政法(法学書院)

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