加藤喬の司法試験・予備試験対策ブログ

民法を制する者は司法試験を制する

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金井高志先生@takashitommyの「民法でみる法律学習法」第3版を購入しました!

金井先生は、私が慶應義塾大学法科大学院に在学していたころの実務家教員でもあり、金井先生の消費者契約法の授業では、まず初めに法律学全般に共通する基本事項の重要性を痛感しました。

昔から「民法を制する者は司法試験を制する」と言われています。それは、全科目又は殆どの科目に共通する思考・論述の作法があり、民法の学習ではこうした作法を習得しやすいからであると考えられます。

「民法でみる法律学習法」では、法律学における基礎概念(行為規範・裁判規範、一般法・特別法など)、条文の読み方、条文解釈の類型といった、全科目共通の作法が書かれています。意外と忘れていしまいがちですが、上位合格者ほどこうした基本中の基本を常識化しています。

また、同書は民法が苦手な人にも大変お薦めです。民法は、出題範囲が広い割には、知識量による誤魔化しが効くきにくい科目であり、逆に基本・本質を理解していれば知らない問題でも合格答案を書きやすい科目です。

民法が苦手な人は、知識量云々以前に

 ✅契約の成立・有効・効果帰属・効力発生
 ✅権利の発生・移転・行使
 ✅原則・例外
 ✅民法の三大原則
 ✅民法典のパンデクテン構造
 ✅物権法と債権法の本質的相違
 ✅民法の利益衡量の基本的着眼点

といった基本的・本質的な原理原則、構造・枠組み、着眼点が脆弱であることが多いです。

こうした状態で条文・論点に関する知識をどんなに増やしても、論文の実力は伸びません。

民法では、他科目に比べて、表面的な知識量ではどうにもならない、骨太の真の理解が問われます。

民法が苦手な人は、こうした基本・本質に立ち返った勉強をしてみましょう。

司法試験過去問をやり込むと、問われていることの表面部分は条文・学説・判例であるが、真に問われているのは本質的な原理原則や構造・枠組み・着原点であるということに気が付くはずです。

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加藤ゼミナールは、加藤喬講師が代表を務める予備試験・司法試験のオンライン予備校です。

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加藤ゼミナール代表取締役
加藤 喬かとう たかし
加藤ゼミナール代表取締役
弁護士(第二東京弁護士会)
加藤ゼミナール代表
青山学院大学法学部 卒業
慶應義塾大学法科大学院(既修) 卒業
2014年 労働法1位・総合39位で司法試験合格
2021年 7年間の講師活動を経て、「法曹教育の機会均等」の実現と「真の合格実績」の追求を理念として加藤ゼミナールを設立
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