加藤喬の司法試験・予備試験対策ブログ

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選択科目を変更することの適否

いつもお世話になっております。
今年の司法試験を受験し、自己採点ではありますが、選択科目で大きく失点してしまったイメージがあります。
選択した科目は倒産法なのですが、勉強していた頃からどこか上手く行かないところがあり、本番でも失敗してしまった気がします。
安直ではありますが、選択科目を変更することの是非について加藤先生の意見を教えてください。
変更する場合は労働法を考えています。
司法試験委員会のホームページでは、選択科目の変更について何も記載がなかった(出願後は変更できないとは記載してありました)ので、変更は可能だと思うのですが…
大変お忙しいとは思いますが、回答をお待ちしております。

ある選択科目を勉強している途中で他の選択科目に変更するのはありですが、本試験を受験するところまで学習が進んでいる場合には、選択科目はなるべく変更しない方がいいです。

新しい科目をいちから勉強する場合、記憶が定着するまでも、知識を事例問題を通じて使うことに慣れるまでにも、時間がかかります。この負担の大きさを踏まえると、選択科目の変更に伴う勉強量の一部を自分に合わないと思っている選択科目の勉強に充てた方が、選択科目の点数が伸びます。

新しい選択科目を勉強する時間の一部を基本7科目の勉強に充てることで、8科目の合計点の底上げを効率がいいともいえます。

それから、仮に本当に倒産法がご自身に合わない科目であったとしても、それは60~70点を目指すことができないという話にとどまり、どんなに苦手でもそれなりの勉強量をこなすことで40~50点は取れるようになりますし、本来的に自分に合わない科目なのではなく勉強量が少ないために知識がコツを掴んでいないだけだという可能性もあります。

私は、もともとは司法試験の公法系が大の苦手でしたが(1回目66点、2回目74点)、3回目の受験では、司法試験過去問の演習・分析を通じてコツを掴んだことにより公法系が得意科目に変わりました(133点、100位/8000人)。倒産法についても、コツを掴んでいないという可能性も大いにありますから、もう一度過去問をやってみるなどして、コツを掴みましょう。

どんなに自分に合わない科目でも、それなりの勉強量をこなせば、知識もコツも身につきますから、40~50点は取れるようになります。仮に40点しか取れなくても、基本7科目で十分カバーすることができますから、合否発表まで、倒産法のままで勉強を続けましょう。

2021年05月25日
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加藤ゼミナールは、加藤喬講師が代表を務める予備試験・司法試験のオンライン予備校です。

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加藤ゼミナール代表取締役
加藤 喬かとう たかし
加藤ゼミナール代表取締役
弁護士(第二東京弁護士会)
加藤ゼミナール代表
青山学院大学法学部 卒業
慶應義塾大学法科大学院(既修) 卒業
2014年 労働法1位・総合39位で司法試験合格
2021年 7年間の講師活動を経て、「法曹教育の機会均等」の実現と「真の合格実績」の追求を理念として加藤ゼミナールを設立
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