加藤喬の司法試験・予備試験対策ブログ

質問コーナー

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オススメの市販演習書

来年、法科大学院に進学する予定です。
司法試験対策にあたり、各科目のおすすめの問題集を教えてください。
司法試験過去問については、秒速・過去問攻略講座の購入を検討しています。

秒速・過去問攻略講座の受講を検討して頂きありがとうございます。

司法試験対策としてのお薦めの市販演習書は以下の通りです。

憲法は、お薦めできる問題集がありませんので、「旧司法試験過去問」です。

行政法は、曽和・野呂・北村「事例研究行政法」です。もっとも、司法試験過去問で出題範囲の大部分を網羅することができるため、司法試験過去問の穴を無くすために必要な範囲でやれば足ります。司法試験過去問で出題されていない問題に重点を置いてやるべく問題を選別しましょう。

民法は、沖野ほか「民法演習サブノート210」です。潮見・水野ほか「ロープラクティス民法Ⅰ~Ⅲ」は量が多すぎるために回し切れない、松久・藤原「事例で学ぶ民法演習」は網羅性が足りない、松岡・潮見・山本「民法総合・事例演習」は網羅性が足りない上に難しすぎる、と考えます。

商法は、黒沼悦郎「ロープラクティス商法」です。量・質とも丁度いいです。伊藤靖史ほか「事例で考える会社法」は網羅性が足りない上に難しい、前田雅弘・州崎博史「会社法事例演習教材」は良書であるものの量が多すぎて回しきれない、小林量・北村雅史「事例研究 会社法」は一つひとつの事例が長いため市販演習書としては使いにくい(長文事例問題の演習は司法試験過去問の役割です)、と考えます。

民事訴訟法は、「旧司法試験過去問」一択であると考えます。事例問題は昭和の問題も含めてやりましょう。

刑法は、基礎的な演習をするためであれば、網羅性の高い井田・大塚ほか「刑法演習サブノート210問」です。学説対立及び演習要素(知識の使い方の習得)といった司法試験レベルのことを重視するのであれば、佐久間・高橋ほか「ロープラクティス刑法」です。なお、「刑法事例演習教材」は事実関係及び法律構成が複雑である事案が多いので、事実関係及び法律構成がシンプルになってきている近年の司法試験刑法の傾向を踏まえると、私はあまりお薦めしません。

刑事訴訟法は、古江賴隆「事例演習刑事訴訟法」一択です。司法試験過去問と「事例演習刑事訴訟法」をやっておけば、現場思考問題を除き、出題範囲を全てカバーすることができます。

2021年04月10日
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加藤ゼミナールは、加藤喬講師が代表を務める予備試験・司法試験のオンライン予備校です。

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加藤ゼミナール代表取締役
加藤 喬かとう たかし
加藤ゼミナール代表取締役
弁護士(第二東京弁護士会)
加藤ゼミナール代表
青山学院大学法学部 卒業
慶應義塾大学法科大学院(既修) 卒業
2014年 労働法1位・総合39位で司法試験合格
2021年 7年間の講師活動を経て、「法曹教育の機会均等」の実現と「真の合格実績」の追求を理念として加藤ゼミナールを設立
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