加藤喬の司法試験・予備試験対策ブログ

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労働委員会による救済命令と裁判所による司法救済との対比の仕方

労働法速修テキスト講義の受講生です。
令和2年司法試験労働法の採点実感において、設問2について、「救済機関としての労働委員会と裁判所の異同について、その理論的根拠(不当労働行為制度の趣旨)に立ち返りながら考察し論じた答案は、高く評価した。」との記載があります。この記載では、どのような記述が求められているのでしょうか。先生のお考えを伺いたいです。

おそらく、不当労働行為制度おける労働委員会による救済命令について、裁判所による司法救済と比較する形で、救済命令の内容については正常な集団的労使関係の回復・確保という不当労働行為制度の趣旨を実現するために労働委員会に行政裁量(効果裁量)が認められているため、私法上の法律関係から”ある程度”逸脱した救済命令も認められる(だから、司法救済では認められない救済内容についても、救済命令であれば認められる余地がある)、ということに言及することが求められているのだと思います。

速修テキスト392頁の1・2、395頁の6あたりの記述が参考になると思います。

2021年03月24日
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加藤ゼミナールは、加藤喬講師が代表を務める予備試験・司法試験のオンライン予備校です。

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加藤ゼミナール代表取締役
加藤 喬かとう たかし
加藤ゼミナール代表取締役
弁護士(第二東京弁護士会)
加藤ゼミナール代表
青山学院大学法学部 卒業
慶應義塾大学法科大学院(既修) 卒業
2014年 労働法1位・総合39位で司法試験合格
2021年 7年間の講師活動を経て、「法曹教育の機会均等」の実現と「真の合格実績」の追求を理念として加藤ゼミナールを設立
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