加藤喬の司法試験・予備試験対策ブログ

質問コーナー

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答案で「けだし」「しかるに」「かかる」などを用いることの適否

いつもお世話になっております。
答案を書く時の言葉遣いについてご質問させていただきたいです。
判例や法令を読んでいると、「なぜならば」というような意味の「けだし」という言葉、「このような」というような意味の「かかる」という言葉、「であるところの」というような意味の「たる」という言葉を目にすることがあります。
私は普段の生活の中でこれらの言葉をあまり目にしたことがないのですが、このような、法律家の間では通用しているように思われるものの一般的には使われていないといえる古語のような言葉は、答案の中でどれだけ用いてもよいものなのでしょうか。
書く文字数が少なくなるならばこのような言葉を使うメリットはあるのではないかと思う一方で、不自然な日本語に映ってしまわないかが不安です。

「けだし」「しかるに」「かかる」「たる」のうち、「けだし」「しかるに」については、司法試験の採点実感で使用しないにと明確に言及されているため、使うべきではありません。

「かかる」については、採点実感で使用しないようにと明確に言及されたことはありませんが、「かかる」がそれよりも前の文章のどこを指しているのかが不明瞭であるとの見方もあるため、なるべく使わないほうが良いです。代わりに「上記の」「この」を使ったほうが無難です。

「たる」は、使っても問題ありません。

2021年02月05日
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加藤ゼミナールは、加藤喬講師が代表を務める予備試験・司法試験のオンライン予備校です。

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加藤ゼミナール代表取締役
加藤 喬かとう たかし
加藤ゼミナール代表取締役
弁護士(第二東京弁護士会)
加藤ゼミナール代表
青山学院大学法学部 卒業
慶應義塾大学法科大学院(既修) 卒業
2014年 労働法1位・総合39位で司法試験合格
2021年 7年間の講師活動を経て、「法曹教育の機会均等」の実現と「真の合格実績」の追求を理念として加藤ゼミナールを設立
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