加藤喬の司法試験・予備試験対策ブログ

質問コーナー

勉強計画がぎりぎりでも、全国模試を受けるべきか

明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。
現在、法科大学院3年生で、1月に最後の期末試験があります。
そして、秒速・総まくり、秒速・過去問攻略講座の1周目が、どうしても2月末という先生がYouTubeで仰っていた最低限のスケジュールになりそうです。
そこで質問なのですが、3月に模試が予定されていますが、受講することが望ましいでしょうか。
また、受講するとなった場合に、模試において気をつけること、模試を受ける目的をどのように考えればよろしいでしょうか。
抽象的な質問で申し訳ありませんが、宜しくお願い致します。

勉強計画がぎりぎりである中で、全国模試に5日間使うのは、けっこう厳しいと思いますが、それでも受講するべきです。理由は、全国模試には、司法試験過去問を使った答案練習では代替できない2つの目的があるからです。

1つ目は、今の学習の進捗・環境を前提とした直前期・試験期間中の時間の使い方をシュミレーションする、ということです。試験直前期と試験期間中の学習効果を最大化するために、この日にこの科目をやるといった勉強計画を立てることが望ましいです(例えば、私の場合、記憶重視の労働法のインプットを試験前日の後半にもってきていました)。直前期・試験期間中の時間の使い方をイメージできるとしても、実際にイメージ通りの時間の使い方をすることができるという保証はありませんから、イメージ通りにできるかを確認するという意味で、全国模試を受ける必要があります。

2つ目は、インプット及び司法試験過去問を通じて学んだ「思考・読解のコツ」、「科目・分野・論点ごとの書き方」、「現場思考問題の対処法」及び「メリハリ付け」等を初見問題の演習を通じて確認・研磨するということです。

全国模試で意識するべきこととして、上記2つの他に、予備校模試の採点基準ではなく、司法試験の採点基準に合わせて答案を書くようにすることが挙げられます。毎年のように、Twitter上で、全国模試で1桁なのに本試験では500番~1000番という合格者を目にします。それは、予備校模試と司法試験とでは点の取り方が異なるからです(例えば、私の場合、伊藤塾のTKC模試では上位20%でしたが、本試験では上位0.5%でした)。予備校模試で高得点を狙おうとすると、予備校模試独特の採点基準に引きずられて、せっかく司法試験過去問の演習・分析を通じて身につけた司法試験で評価される答案の書き方が崩れてしまう危険があります。あくまでも、司法試験の採点基準で評価される書き方を初見の問題でも実践できるのかを確認する、という姿勢で模試に臨みましょう。

2021年01月04日
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加藤ゼミナールは、加藤喬講師が代表を務める予備試験・司法試験のオンライン予備校です。

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加藤ゼミナール代表取締役
加藤 喬かとう たかし
加藤ゼミナール代表取締役
弁護士(第二東京弁護士会)
加藤ゼミナール代表
青山学院大学法学部 卒業
慶應義塾大学法科大学院(既修) 卒業
2014年 労働法1位・総合39位で司法試験合格
2021年 7年間の講師活動を経て、「法曹教育の機会均等」の実現と「真の合格実績」の追求を理念として加藤ゼミナールを設立
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