加藤喬の司法試験・予備試験対策ブログ

質問コーナー

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予備試験の刑法論文の対策として、秒速・過去問攻略講座を用いることは効果的か

予備試験受験生です。今年の論文式試験に向けた刑法の対策について、質問がございます。
刑法は、実際に起案して思考プロセスや細かい書き方を修正していくことが重要だと感じております。実際に起案して自己添削をするという場合、予備試験過去問を解き終えた後に新司法試験の古めの問題から解いていくのは効果的でしょうか。刑法事例演習教材を解くのが一般的だと思うのですが、解説が抽象的であり、自分のミスに気づきにくいように思います。そこで、司法試験過去問を起案し、加藤先生の過去問攻略講座を通して自己添削をするという方法でも大丈夫でしょうか。ご回答どうぞ宜しくお願い致します。

ご指摘の通り、刑法論文では、①犯罪の成否を検討する行為、成否を検討する罪名、論点、答案全体の構成(共犯事例、間接正犯事例で誰の罪責から検討するべきかなど)等を選択・決定する際の思考プロセス、②分野・論点ごとの書き方(共同正犯における抽象的事実の錯誤の処理の流、危険の現実化説の当てはめ方など)が重要であり、これは司法試験と予備試験とで共通することです。

井田良ほか「刑法事例演習教材」は、解説で理論面に重点が置かれている上、答案例もありませんから、①及び②を身につけるためには、あまりに役に立たないと思います。良質な答案例及び口頭解説がない限り、③事案と論点の対応関係(こうした事案でこの論点が顕在化する)、④論点の理論面に関する抽象的な理解を身につけるくらいのことしかできません。

上記①・②は司法試験と予備試験とで共通しますし、出題される分野・論点も共通します(予備試験のほうが、やや広いですが)から、秒速・過去問攻略講座2021を使って司法試験過去問の起案・復習により上記①・②を鍛えて頂くことをお薦めいたします。私の解説では、①思考過程と②書き方に重点を置いているため、①思考過程と②書き方についての理解が一気に高まると思います。

それから、予備試験の刑法論文は、「事実関係が複雑であり、かつ、検討事項が多い」という傾向にあります。この傾向は、プレテストから平成29年までの司法試験と共通していますから、司法試験過去問の起案・復習をする際には、古い年度からやって頂くことをお薦めいたします。

なお、予備試験の刑事訴訟法論文では、毎年、司法試験過去問と似ている出題がされています。論点だけでなく、証拠構造レベルのことも似せてくることがあります(捜索現場における写真撮影が出題された平成21年司法試験設問1と平成27年予備試験設問1など)から、余力があれば、秒速・過去問攻略講座で刑事訴訟法もざっと確認してみましょう(特に、まだ予備試験で出題されていない分野・論点について)。

2020年09月30日
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加藤ゼミナールは、加藤喬講師が代表を務める予備試験・司法試験のオンライン予備校です。

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加藤ゼミナール代表取締役
加藤 喬かとう たかし
加藤ゼミナール代表取締役
弁護士(第二東京弁護士会)
加藤ゼミナール代表
青山学院大学法学部 卒業
慶應義塾大学法科大学院(既修) 卒業
2014年 労働法1位・総合39位で司法試験合格
2021年 7年間の講師活動を経て、「法曹教育の機会均等」の実現と「真の合格実績」の追求を理念として加藤ゼミナールを設立
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