加藤喬の司法試験・予備試験対策ブログ

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司法試験撤退後、受験期間経過前に司法試験に再挑戦する場合には、どのように勉強を進めて行くべきか

過去に司法試験を受験したものの、いったん撤退し、受験期間経過前に司法試験に再挑戦する場合は、どのように勉強を進めて行くべきでしょうか。撤退を決めた年は、再現答案等による敗因分析をしていないので、合格に向けた勉強方針を決定するためには、直近の司法試験の過去問を解き出題趣旨・採点実感を確認する、という流れで宜しいでしょうか。

勉強を再開する場合のポイントは、直近の出題傾向と合格水準を把握することと、自分の現状を把握することです。敵(試験の傾向・水準)を把握することと己の現状を把握することとをセットにして考える必要があります。

まずは、直近2年分の司法試験過去問の答案を制限時間を厳守して手書きで作成しましょう。その際、事前にインプットしないでやりましょう。これにより、事案処理・答案作成の速度、知識の量・質がどれだけ衰退しているのかという「自分の現状」を直視します。

「試験の水準と現在の自分」との距離を知る前に、「過去の自分と現在の自分」との距離を直視することが大事です。

次に、直近2年分の出題趣旨・採点実感を読み、近年の出題の傾向(出題の形式、範囲、角度、難易)を把握します。合格水準については、出題趣旨・採点実感から把握すること極めて困難であり、これらを参考にするとかえって現実離れした合格答案像をイメージしてしまう危険があります。そのため、合格水準については、市販の再現答案集や合格者のブログの再現答案を参考にして把握したほうが良いと思います。

そして、上記の2つの過程により、近年の出題の傾向、これを踏まえた科目ごとの自分の向き不向き、記憶力、理解力、筆力、可処分時間等を踏まえて、科目ごとに、自分が目指すべき現実的な合格答案像を設定してみましょう。その上で、自分が目指すべき合格答案を書けるようになるためには、インプット・アウトプット面において、科目ごとにどういった勉強をすればいいのかを明らかにすることで、これからやる勉強の方向性を明確にします。

2020年09月29日
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加藤ゼミナールは、加藤喬講師が代表を務める予備試験・司法試験のオンライン予備校です。

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加藤ゼミナール代表取締役
加藤 喬かとう たかし
加藤ゼミナール代表取締役
弁護士(第二東京弁護士会)
加藤ゼミナール代表
青山学院大学法学部 卒業
慶應義塾大学法科大学院(既修) 卒業
2014年 労働法1位・総合39位で司法試験合格
2021年 7年間の講師活動を経て、「法曹教育の機会均等」の実現と「真の合格実績」の追求を理念として加藤ゼミナールを設立
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