プロフィール

中本賢 様
平成30年 神戸大学法学部 年卒業
令和2年 東京大学法科大学院(既修)年卒業
令和2年 司法試験合格
受講講座
成績
総合 848,55点 965位
論文 408,88点 1058位
公法系 127,98点(憲法A、行政法A)
民事系 126,51点(民法B、商法C、民事訴訟法D)
刑事系 101,00点(刑法D、刑事訴訟法A)
選択 53,37点
短答 133点/175点 473位
憲法 37点/50点
民法 61点/75点
刑法 35点/50点
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加藤先生の講座を選択した経緯・理由
複数の先輩から、加藤先生の司法試験過去問攻略講座で過去問を演習することを勧められたことや、実際に加藤先生にTwitterでDMした時や説明会でお会いした時に懇切丁寧にご相談に乗っていただいたことが印象に残り、加藤先生の講座を受講するに至りました。
講座・教材の使い方
司法試験の問題文を印刷し、本番と同じマス目の解答用紙を使って答案練習をしました。かさばっても見分けがつくように、科目ごとに印刷用紙の色を変えていました。
友達と自主ゼミをして、①答案を一緒に書き、②互いの答案について議論検討した後、③司法試験過去問攻略講座の解説テキストを読み、④解説講義を1.5〜2倍速で聴きました。その後、⑤自分の解答をA4で2頁のサイズにまで縮小コピーし、解説講義を踏まえて自己添削をしました。このサイズは、本番で採点官が採点するサイズになります。自身の解答がどのように採点官に映るかをチェックする趣旨で縮小コピーを行っていました。


加藤先生の講義は中身が濃く、精度の高い理解が言語化されていますので、解説テキストを読んで講義を視聴するだけでも、試験の突破に必要な知識を身につけることができました。
答案の添削後は、⑥直前期に復習するための一元化教材に、解説教材・動画で得た知識を都度書き込むことにしていました。解説講義で再度の出題に備えて記憶することを求められた重要ポイントを中心に書き込んでいました。
- 実際に出題された自白法則に関する学説の対比についてのまとめです

- 同様に、実際に出題された通常共同訴訟人間の証拠共通の原則に関するまとめです)

- 教材には、各科目について、科目ごとに共通する解き方・書き方(お作法)のポイントが記載されている「総論」という部分がありますが、この部分もコピーして一元化教材に組み込んでいました。


①〜⑥を2日に3通のペースで5日間のタームを組んでやっていました。
なお、既存の論点の再度の出題への流用可能性が高い刑事訴訟法・民事訴訟法・行政法については、Aランク過去問に絞って直前期に2周目の演習を行いました。2周目は加藤先生のアドバイスのとおり、105分で解いていました。
講座・教材が令和2年司法試験・予備試験にどのように役立ったか
令和2年司法試験では、出題内容と講座・教材との関連性が非常に高かったため、本番で過去問から再度の出題がなされたときに、周りに差をつけることができたように感じます。
優先すべき科目・年度についても、加藤先生が講義でお伝えされるので、手持ち時間に応じて過去問を演習した上で解説教材・講義を丁寧に読み込み、そこで得た知識を直前期に確実に定着するよう回していれば、少なくとも合格ラインに到達するのではないかと思います。
以下は、令和2年司法試験で司法試験過去問から再度出題された論点の具体例です。
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- 刑事訴訟法:類似事実証拠による犯人性立証
加藤先生の講義では、類似事実証拠による犯人性立証については、近年の出題傾向からすると今年は伝聞から出題されるだろうから出題可能性はさほど高くはないが、仮に出題された場合に差がつきやすいという意味でAランク過去問(平成19年)に指定されていました。テキストでは、類似事実証拠による犯人性立証の許容性に加えて、規範の具体的な事案へのあてはめ方まで解説されており、本番で周りに差をつけることができました。
(解説テキスト)

(模範答案:この論証はそのまま書きました)

(あてはめ方もそのまま出題されました)


- 刑事訴訟法:自白法則
加藤先生が自白法則は出題のヤマの1つであるとおっしゃっていたので、自白法則に関する違法排除説と任意性説の内容と問題点、両説の対立が顕在化する場面に至るまで、記憶していました。本番ではまさに学説対立が問われました。
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- 刑事訴訟法:任意同行後の取調べの適法性
任意同行後の取調べの問題意識の指摘や規範のあてはめ方に至るまで、加藤先生の解説が参考になりました。
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- 会社法:831条1項3号の取消事由
講座の「総論」部分で解説されていた内容からも出題がなされました。例えば、会社法の「総論」では、会社法831条1項3号の取消事由(特別利害関係人の議決権行使)については、2~3年に1度の頻度で出題されるから必ず確認するようにご指摘されていたところ、まさに今回その点が出題されました。
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- 行政法:不作為の違法確認の訴え
同様に行政法でも「総論」部分から出題されました。不作為の違法確認の訴えは司法試験でも予備試験でも初の出題でありますが、「総論」で概要を掴んでいたため、出題されても動じずに淡々と解くことができました。
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- この他、民事訴訟法の「通常共同訴訟と固有必要的共同訴訟の区別」、民事訴訟法の「通常共同訴訟人間における証拠共通の原則」、憲法の「薬事法判決」、行政法の「処分性」について過去問演習が大いに役立ったと思います。
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- 一般的な答案の書き方や未知の論点の考え方についても、過去問の演習が役立ちました。司法試験においては、「判例の射程が事案に及ぶか」という問題が多いことが特徴ですが、今年も行政法の処分性の問題や民法の無権代理に関する問題でこのような出題がありました。このような出題においても、判例理論が当該事案に及ぶかどうかを、何らかの法的な根拠に基づき、自身の思考を矛盾のないように書く、という加藤先生にご教示いただいた方法により、対応することができたと思います。
これから司法試験・予備試験を受験する方々へ
司法試験合格の要因として考えられることをいくつか述べたいと思います。
(1)試験に受かるために必要なことを整理し泥臭くやる
私は、大学院1年目においては、比較的、司法試験に向けた勉強を追い込むことなく過ごしていました。2年目の4月に短答の過去問1周目、夏に論文の過去問1周目を行い、加藤先生の司法試験過去問攻略講座を視聴していきました。この時の追い上げは非常に大変であり、決して推奨されるプランではありませんが、1年間根を詰めて勉強をするだけでも合格ラインに届いた例として参考にしていただければと思います。
その分、合格のために必要のあることに絞って勉強し、それについては丁寧に勉強していました。具体的には、過去問からの出題可能性が高い刑事訴訟法、民事訴訟法及び行政法については2周し、徹底的に理論を記憶した一方、民法、刑法及び労働法については、AランクやBランク過去問に絞って演習し、内容もざっと確認する程度にとどまりました。
(2)悪条件は捉えよう
令和2年司法試験は、新型コロナウイルスの影響により、実施時期が3か月延期される異例の事態となりました。
私は、司法試験に向けた勉強が出遅れていましたので、試験実施が延期されたことについては、不幸中の幸いであると捉え、時間を有効に使っていました。また、精神衛生を保つ観点から、ずっと在宅で勉強を行うのではなく、オフィスビルのフリースペース等で勉強し、気分転換をしていました。宣言明けの直前期には、友人とホテル合宿をしました。
司法試験の直前期は、焦燥感でいずれにしても勉強できますし、内容としても、一度インプットした一元化教材の知識の定着を図ることが中心で、勉強の負荷が高いわけでありません。一方で、それまでの期間は、勉強に飽きることのないよう、勉強が終わった後のご褒美を色々と考えていました。その日の勉強が終わったら、Youtubeを見るとか、刺身を食べるとか、シャワーではなく湯船に浸かるとかです。
試験の延期に限らず、受験勉強ではアクシデントがつきものです。本番でマイナー分野が出題された場合、多くの人にとっては悪条件となり得ますが、その反面、法的三段論法に従って守りの答案を書くだけで周りに差をつけることができます。直前に熱が出た場合、人生で数少ない「乗り越えるべき大きな試練を経験する機会を与えられた」と考えることができます。
こうした意味で、悪条件は捉えようだと思います。令和2年の司法試験は、特に異例の状況を受け入れて柔軟に対応して勉強することが求められたと思います。
(3)情報収集
勉強方針を考える際や、友達と電話で自主ゼミをする際の情報収集は主にネットから行っていました。もちろん、情報の発信者の属性等を気にかける必要はありますが、ネットの情報が一番新鮮であり、参考になります。加藤先生は、公開ブログやTwitterで過去問のランク付けや科目特性に応じた勉強法など有益な情報を提示されていますので、受講者であるかにかかわらず、必見だと思います。

(4)ヤマハリ(経験に基づく運)
ヤマ張りについては賛否両論あると思います。とはいえ、一元化教材を全科目何度も回したことについて相応の自信があり、仮に本番で山を張っていない予想外の分野が出ても取り乱すことがないという状態であれば、必ずしも問題視する必要はないと思います。
私は昔から試験ごとで山を張るのが好きだったので、過去や直近の出題内容や考査委員の顔ぶれから、ざっくりと山を張っていました。
(直前期に、友達と交わしたラインです)

特に、憲法では2年連続で表現の自由が出題されていたので、今年は経済的自由からの出題であると考えており、試験前の休み時間に薬事法判決の判断枠組みを丸暗記していました。
刑事訴訟法の類似事実証拠による犯人性立証については、友達に質問して理解を深めていました。
これらの勉強が功を奏し、両科目は点数がかなり伸びました。
もっとも、ヤマ張りを過信してはいけないことはいうまでもありません。
(5)本番は最後まで書き切る
試験本番1日目の行政法の試験の終了間際に、明らかに早く答案を書き終わっていた隣の受験生が、2日目から来ませんでした。また、後ろの席の受験生も途中で退室していたので、ガラガラでした。
試験最終日まで答案を書き切るだけでも、相当アドバンテージとなり、合格に近づきます。
(6)短答式試験は頑張る
短答式試験は努力が必ず報われる科目である点でコスパが良いこと、直前の頑張りが報われることから、短答式試験当日までかなり力を入れました。
短答式試験当日は3時間睡眠で、それ以外はホテルの部屋内で場所を変えながらとにかく記憶していました。短答式試験でうまく点数を上げたことで、総合順位が論文順位から100位近く上がったのは意外でした。
(7)本番はご褒美と考える
本番は不思議と緊張しませんでした。一元化教材を何度も回したことによる自信と、「あと少し答案を書く作業をこなせば、試験へのプレッシャーから解放される」という思いがあったからかもしれません。本番をご褒美にするために直前期の勉強を頑張るイメージでした。
以上、私なりの司法試験合格の要因をお伝えいたしました。
一部でも参考になりますと幸いです。
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