加藤喬の司法試験・予備試験対策ブログ

会社法の勉強のコツ

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会社法の論文学習のコツは、とにかく条文に強くなることです。

会社法では論点も出題されますが、民法・民事訴訟法に比べて条文操作が求められる場面が多いです。

会社法は、基本7科目の中で圧倒的に条文数が多く、かつ、条文の構造が複雑です。

それだけに、条文を見つけて摘示することができるかや、条文の文言と事実を結び付けながら要件認定をする(=条文操作)といった次元のことで差がつきやすいです。

だからこそ、条文操作問題がバンバン出題されるわけです。また、条文に気が付かないと、条文を前提とする論点も落とすことになります(例えば、利益相反取引に気が付けなければ、利益相反取引に関する論点も落とすことになります。)。

したがって、論点学習よりも条文学習を優先する必要があります。

条文学習としては、条文知識を増やすとともに、条文の検索と操作に慣れること一番効果的であると考えます。膨大な量の会社法の条文を事前に全て記憶することは不可能ですし、効率も悪いですから、未知の条文・あまり見たことのない条文をその場で探して操作できる実力も身に付けるために、日頃から「条文の検索と操作」に慣れておくことも効果的なわけです。

なお、「条文知識」について補足すると、ここでいう「条文知識」とは単体の条文の番号・内容だけを意味しているわけではありません。会社法においては、特に手続に関することでは、複数の条文が組み合わさって特定の手続の根拠となることが多々ありますから、こうした手続については、手続の内容とその根拠となる条文番号の組合せをセットで記憶しておく必要があります(自己株式取得の手続規制、組織再編全般、財源規制など。)。

こうした条文学習を疎かにした状態でどんなに論点偏重の学習をしても、いつまでも会社法は得意にならないと思います。

会社法の勉強は、” 条文学習に始まり、条文学習に終わる “といっても過言ではありません。

是非、参考にして頂きたいと思います。

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加藤ゼミナールは、加藤喬講師が代表を務める予備試験・司法試験のオンライン予備校です。

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加藤ゼミナール代表取締役
加藤 喬かとう たかし
加藤ゼミナール代表取締役
弁護士(第二東京弁護士会)
加藤ゼミナール代表
青山学院大学法学部 卒業
慶應義塾大学法科大学院(既修) 卒業
2014年 労働法1位・総合39位で司法試験合格
2021年 7年間の講師活動を経て、「法曹教育の機会均等」の実現と「真の合格実績」の追求を理念として加藤ゼミナールを設立
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