分かりやすい形で成果が出るまでには、時間がかかります

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先月末から毎日、1時間くらい、ランニングと軽い筋トレを続けています。

今日で6日目になりますが、体が引き締まり細くなったと感じる一方で、体重はあまり変わっていません。

体重という分かりやすい形では成果が出ていませんが、体重に変化がないのは筋肉量の増加等によるのだと思います。それくらい、ずっと体を動かしていませんでした。

35歳にもなると、1時間くらいの運動でもけっこう負担が大きいです。

それなのに体重がなかなか変化しないと、意味がないからやめようと思ってしまいそうにもなるのですが、徐々に体が締まって細くなってきていますし、体重という分かりやすい形で成果が出るには時間ががかると思い、ランニングと筋トレを続けています。

分かりやすい形で成果が出るまで時間がかかるのは、仕事でも、勉強でも、同じです。

時間を要する原因は、取り組んでいることの性質により異なります。

例えば、記憶なら、1周目には1/10、2周目には2/10、3週目には3/10というように、同じことを対象とした記憶を何度も繰り返すことにより、徐々に記憶として定着している範囲が増えてきます。

解法(方法論)なら、複数の共通する問題をやり込むことにより、これらに共通する最大公約数的な解法を抽出できるとともに、その解法が定着するようになります。

質の悪い講座・教材を何度も繰り返しても、学習効果はなかなか上がりませんが、それらの質が高いのであれば、自分に合う・合わないということは、あまりないと思います。

合格者の中には、自分が合格した時点で最終的に使っていた講座・教材について自分や試験傾向に合っていたと言う一方で、それよりも前に使っていた講座・教材について自分や試験傾向に合っていなかったと言って切り捨てる方がたまにいますが、本当にそうでしょうか。

講座・教材の質が低いケースを除けば、多くの場合、成長途上の初期・中期で使っていた講座・教材の効用を実感できていない、理解できていないだけだと思います。

成長途上の初期・中期でやっていたことと、成長途上の最終段階でやっていたこととが、有機的に結合して相乗効果を生んで、合格や上位合格に繋がっているのだと思います。

例えば、秒速講座を受講して司法試験・予備試験に合格する方の多くは、伊藤塾の入門講座の受講生であるところ、秒速講座のほうが司法試験・予備試験の傾向に適合していますが、中上級者向けの秒速講座にちゃんと付いてくることができたのは、伊藤塾の入門講座で法律学における知識と思考をしっかりと身に付けていたからです。

これは、入門講座と中上級者向け講座の関係に限ったことではありません。

成長途上で分かりやすい形で成果が出ないことは、いくらでもあります。

司法試験・予備試験合格を目指して勉強している方々には、上記のことを理解した上で、今後の勉強方針について考えるとともに、合格体験記をはじめとする合格者の発言を参考にして頂きたいと思います。

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講師紹介

加藤 喬 (かとう たかし)

加藤ゼミナール代表取締役
弁護士(第二東京弁護士会)
司法試験・予備試験の予備校講師
6歳~中学3年 器械体操
高校1~3年  新体操(長崎インターハイ・個人総合5位)
青山学院大学法学部 卒業
慶應義塾大学法科大学院(既修) 卒業
労働法1位・総合39位で司法試験合格(平成26年・受験3回目)
合格後、辰已法律研究所で講師としてデビューし、司法修習後は、オンライン予備校で基本7科目・労働法のインプット講座・過去問講座を担当
2021年5月、「法曹教育の機会均等」の実現と「真の合格実績」の追求を理念として加藤ゼミナールを設立

執筆
・「受験新報2019年10月号 特集1 合格
 答案を書くための 行政法集中演習」
 (法学書院)
・「予備試験 論文式 問題と解説 令和元年」
 憲法(法学書院)
・「予備試験 論文式 問題と解説 令和元年」
 行政法(法学書院)
・「予備試験 論文式 問題と解説 平成30年」
 行政法(法学書院)
・「予備試験 論文式 問題と解説 平成29年」
 行政法(法学書院)
・「予備試験 論文式 問題と解説 平成23~
 25年」行政法(法学書院)

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