論文試験でも短答試験でも、勉強の量だけでなく、勉強のやり方も重要です。
特に、論文試験の場合、勉強のやり方を間違えていると、比較的早い段階で成長が止まってしまい、合格水準まで到達しなくなってしまいます。
勉強量が多いのに論文試験の実力・成績が上がらないという方は、以下のことを確認してみましょう。
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1つ目は、記憶する機会をちゃんと設けているかです。
論文試験では思考力が重視されていますが、ここで想定されている「思考」とは法律知識を前提とした思考です。
物理・数学の問題で、数式・公式等のルールを前提とした思考が問われているのと同じです。
論文試験で規範等のルールを記憶しないで問題を解こうとするのは、基本的な数式・公式等を記憶しないで数学・物理の問題を解こうとしているのと同じです。
アウトプット経由でなければ記憶できないと口にする方もいますが、アウトプット経由で記憶できる範囲には限界がありますから、一元化教材の読み込みによる記憶もする必要があります。
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2つ目は、法律知識以前の基礎学力レベルのことで躓いていないかです。
論文試験では、読解力、文章力、思考力といった法律知識以前の基礎学力も重視されています。
顕在化している基礎学力が低すぎる場合、比較的早い段階で先に進めなくなります。
人によっては、人よりも多く法律文章の読み書きの機会を設けるなどして、読解力、文章力、思考力といった法律知識以前の基礎学力を底上げする必要があります。
同じ年齢で同じ講座を使って勉強を開始しても、スタートラインの高さは人ごとに異なりますから、やるべき勉強の量も内容も人ごとに異なります。
効率的学習による短期合格は可能ですが、合格に必要とされる基礎的学習を飛ばしたショートカット合格には無理があります。
「学習の効率化」と「やるべきことからの逃げ」を混同しないよう、注意する必要があります。
受験勉強は、試験(目標)と自分(現状)との距離を埋めるためにやるものです。
試験だけ見るのではなく、自分とも向き合う必要があります。
弱いところも含めて自分と真摯に向き合い、自分がやるべき勉強をしっかりとやり続けることができれば、合格できるだけの実力を身につけることができます。
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3つ目は、司法試験・予備試験の対策としての勉強ができているかです。
司法試験には司法試験の特徴がありますし、予備試験には予備試験の特徴があります。司法試験と予備試験のいずれにおいても、科目ごとの特徴もあります。
基礎学力が高いのに論文試験で躓いている方は、試験種・科目ごとの特性についてこれていない可能性が高いです。
司法試験・予備試験の過去問をやるとともに、信頼できる合格者・講師に答案を見てもらうなどして、試験種・科目ごとの特性に照らしてどこがどう足りていないのか・ずれているのかを把握しましょう。
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4つ目は、知識を増やすことに重点を置きすぎていないかです。
知識量は十分合格水準に達しているのに論文試験で躓いている方は、論文試験の実力・成績が上がらない原因が知識以外のことにあるのですから、知識を増やしてもそれ以上先に進むことができません。
問題文の読み方、答案の書き方、読解力・文章力・思考力等の基礎学力といった、知識以外の自分の問題点を発見し、それを改善するための勉強をする必要があります。
私自身、知識の量と正確性だけなら1回目の受験時に司法試験合格レベルに達していましたが、司法試験過去問を全くやっていなかったため、本試験では点数を伸ばすことができませんでした。
3回目の受験で、司法試験過去問をやり込むことをきっかけに司法試験対策としての勉強ができるようになったことにより、論文成績を2500~3000番から36番まで上げることができました。
自分と目標との距離を埋めるための勉強の内容は人により異なります。
勉強量が多いのに論文試験の実力・成績が上がらない方には、原因をちゃんと分析し、実力・成績を上げるために自分がやるべき勉強を知って頂きたいと思います。
司法試験でも予備試験でも、基礎学力の底上げも含め自分がやるべき勉強をちゃんとやれば、実力を合格レベルにまで伸ばすことができます。
伸び悩んでいる方は、自分には向いていないと思い込んで諦めるのではなく、自分としっかりと向き合い、試験対策として自分がやるべき勉強を認識しましょう。
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