加藤喬の司法試験・予備試験対策ブログ

答案添削で指摘を受けるべきこと 10選

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答案添削は、自分の課題・弱点を洗い出すために受けるものであり、予備校答練の「採点」とは似て非なるものです。

正解筋に乗っているか、法律知識の記述の正確性などは、「採点」レベルのことであり、これは自分で確認できることですし、そうするべきです。

答案添削で指摘を受けるべきことは、自分では気が付きにくいことです。

ざっと挙げると次の通りです。

①全科目共通&科目分野固有の答案の書き方

ex.法的三段論法、憲法の違憲審査の枠組み、行政法の原告適格の処理手順‥

②答案作成の悪癖

ex.本題に入るまでの前置きが長い、論点偏重で要件検討の姿勢がない、論証が長く当てはめが薄い‥

③答案全体のバランス

ex.全設問についてバランスよく論じているか、特定の設問・論点での躓きが答案全体に波及していないか‥

④取捨選択・濃淡の付け方

ex.時間に限りがある中で、重要度に応じて検討事項ごとに適切に取捨選択したり、濃淡をつけることができているか‥

⑤法律以前の文章力

ex.答案全体の構成、文章の構成・表現(接続詞等の使い方を含む)‥

⑥規範と当てはめの対応関係

ex.規範と当てはめが形式的に対応しているか、規範の正しい意味に従った当てはめができているか‥

⑦当てはめの仕方

ex.事実の摘示で終わっていないか、事実摘示を飛ばしていきなり評価から書いていないか‥

⑧分からない問題での踏ん張り方

ex.問題の所在を把握できているか、問題文のヒントから逆算して抽象論を導出することができているか‥

⑨問題文との向き合い方

ex.問題文を素直に読まずに、無意識のうちに自分が書けること・書きたいことに寄せてしまっていないか‥

⑩答案全体の読みやすさ

ex.ナンバリングの有無・方法、文章の構成・表現‥

最終的には、何度か意味のある答案添削を受けた後に、自分の課題・弱点を踏まえた「自分にとっての添削基準」を身に付けることで、自力で答案作成→答案添削→答案作成…を繰り返すことができるようになることが重要です。これができるようになると、自学習で実力が一気に伸びていくようになります。

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加藤ゼミナールは、加藤喬講師が代表を務める予備試験・司法試験のオンライン予備校です。

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加藤ゼミナール代表取締役
加藤 喬かとう たかし
加藤ゼミナール代表取締役
弁護士(第二東京弁護士会)
加藤ゼミナール代表
青山学院大学法学部 卒業
慶應義塾大学法科大学院(既修) 卒業
2014年 労働法1位・総合39位で司法試験合格
2021年 7年間の講師活動を経て、「法曹教育の機会均等」の実現と「真の合格実績」の追求を理念として加藤ゼミナールを設立
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