加藤喬の司法試験・予備試験対策ブログ

記憶する記述と理解する記述を区別する

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基本書・テキストには、①「記憶範囲に属する記述」と②「記憶範囲に属する記述を理解するために読むべき記述」とがあります。

①は、①の何倍もある②によって支えられています。

②が疎かだと、①の知識が理解を伴わない使えない知識になるとともに、記憶も定着し難いです。

急がば回れです。

初めは①だけでなく②も読みます。

読み返す回数が増えるにつれて、徐々に①を理解するために読むべき②の範囲が狭まっていき、試験1~2か月前には①を読むだけで理解の伴った記憶を完成させられる状態になっているのが理想的です。

加藤ゼミナールでは、インプットテキスト(基本7科目の基礎応用完成テキスト・論証集、選択科目の速修テキスト・論証集)について、記憶するべき箇所にマーク指示をしているため、①と②の区別が明確になっています。

もっとも、「なぜここは記憶するべき箇所で、ここは理解するために読めばいい記述にとどまるのか」ということを自分なりに納得できていることが重要です。そうしないと、何のための①を記憶しようとしているのか、何のために②を読んでいるのかのイメージが付かず、なかなか学習効果が上がりません。

そのためには、早めにインプット講義を終えて、基礎問題演習講座→過去問講座という流れでアウトプットに入りましょう。参考答案の抽象論の部分を見て、「ここはそのまま答案に書くために記憶する必要がある」、「答案にこう書くから、こういった範囲、形で記憶するのだな」「ここはそのまま答案に書くわけではないが、思考過程で使うから記憶する必要がある」といったことを意識しながらインプットすることができるようになります。

インプットはアウトプットの手段です。アウトプットに入り、そこから逆算してインプットの範囲・深さ・形などのイメージを掴むことが重要です。

 

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加藤ゼミナールは、加藤喬講師が代表を務める予備試験・司法試験のオンライン予備校です。

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加藤ゼミナール代表取締役
加藤 喬かとう たかし
加藤ゼミナール代表取締役
弁護士(第二東京弁護士会)
加藤ゼミナール代表
青山学院大学法学部 卒業
慶應義塾大学法科大学院(既修) 卒業
2014年 労働法1位・総合39位で司法試験合格
2021年 7年間の講師活動を経て、「法曹教育の機会均等」の実現と「真の合格実績」の追求を理念として加藤ゼミナールを設立
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