加藤喬の司法試験・予備試験対策ブログ

質問コーナー

過去問に着手する時期 & 司法試験過去問と予備試験過去問の優先順位

論文過去問を始める時期等について
現在、私は法科大学院既修1年目ですが、加藤ゼミナールの司法試験、予備試験パックを受講中です。予備試験は特に受験予定はないのですが、問題演習の素材として予備試験過去問講座も申し込んだ次第です。
お聞きしたいのは、まず、過去問を始める時期です。再来年の受験とはいっても早めの着手がいいのでしょうか?早すぎると、答えを覚えてしまい、訓練にならないような気もします。また、つぶす順番としては、予備試験過去からの方がいいでしょうか?

法科大学院既修1年目ということは、短文事例問題を使った基礎的な演習を終えているはずですから、なるべく早く、ご自身が受験する司法試験の過去問に着手するべきです。

今の状態では司法試験過去問には歯が立たないと思いますが、それでも構いません。知っている論点なのに事案から抽出することができない、問題の所在がよく分からない、上手く答案に書くことができないというのが、司法試験レベルの問題の特徴です。こうした司法試験の難しさを実感し、司法試験レベルの問題に対応できるようになるためにこれから2年で科目ごとにどういった勉強をすればいいのかを考えるきっかけを得るということも、司法試験過去問をやる意味の一つです。このように、司法試験過去問には、自分の実力と試験傾向を把握して今後の勉強のやり方を把握するという重要な意味がありますから、力試しのために受講する予備校答答練・模試とは異なります。司法試験過去問は、自分とゴールとの距離を知り、距離を埋めるための対策を考える上で避けることのできない貴重な機会であるといえます。

また、司法試験過去問では、表面的な解答筋レベルのことを知ることよりも、科目ごと・分野ごとの書き方、頭の使い方、問題文の読み方といったことを習得することの方が遥かに重要です。

こうした司法試験過去問をやる意味からすると、答えを覚えてしまっても構いません。自分の課題と試験傾向に合った勉強になるべく早く着手するためにも、科目ごと・分野ごとの書き方・頭の使い方・問題文の読み方を訓練する機会をより多く設けるためにも、司法試験過去問にはなるべく早く着手するべきです。

なお、司法試験過去問と予備試験過去問の優先順位についてですが、予備試験を受験しないのであれば司法試験過去問を優先することになります。予備試験を受験しない方にとって、予備試験過去問は、短文事例問題と司法試験過去問を終えた後で、これらの穴をカバーするために必要な範囲で最後にやるもの、という位置づけになります。

2021年08月18日
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加藤ゼミナールは、加藤喬講師が代表を務める予備試験・司法試験のオンライン予備校です。

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加藤ゼミナール代表取締役
加藤 喬かとう たかし
加藤ゼミナール代表取締役
弁護士(第二東京弁護士会)
加藤ゼミナール代表
青山学院大学法学部 卒業
慶應義塾大学法科大学院(既修) 卒業
2014年 労働法1位・総合39位で司法試験合格
2021年 7年間の講師活動を経て、「法曹教育の機会均等」の実現と「真の合格実績」の追求を理念として加藤ゼミナールを設立
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