加藤喬の司法試験・予備試験対策ブログ

質問コーナー

全国模試を受講する時期

秒速・総まくり2021と秒速・過去問攻略講座2021を受講させていただいております。
諸事情あって、1周目を終わらせるのに2月いっぱいかかってしまいそうです。もう1周して知識と合格答案のイメージを整理してから全国模試を受けたいのですが、そうすると、TKC模試の3月上旬の日程には間に合わず、3月末になってしまいます。この場合、成績返却が4月下旬になるようで、成績を受けて軌道修正する時間が短くなってしまうのが少し不安です。模試の日程を決めるに当たって、模試までの準備、成績返却の時期等、どういった点をより重視して判断すればよいか、先生のご意見をお聞かせいただければと思います。また、3月末に模試を受ける場合、成績返却が遅い点を踏まえて、どのように復習等を進めればよいかについても教えていただけるとありがたいです。宜しくお願い致します。

全国模試の重要な目的として、科目ごとに自分が目指すべき合格答案のイメージ(答案の分量を含む)を司法試験過去問で実現できる状態にあることを前提として、これまでのインプット・アウトプットで学んだこと(知識・方法論等)を総動員して、科目ごとの合格答案のイメージを初見の問題でも実現できるかを確認するということが挙げられます。その上で、成績が出るのを待つことなく、自分の手ごたえ(科目ごとの合格答案のイメージと実際の答案の距離)を踏まえて、本試験までに科目ごとの合格答案を本試験の問題で書けるようになるためには、これからどういった勉強をすればいいのかを考えます。

上記のことからすると、全国模試を受ける段階で、①科目ごとに自分が目指すべき合格答案のイメージを司法試験過去問で実現できる状態にあるとともに、②秒速・総まくり2021と秒速・過去問攻略講座2021で学んだことを総動員できるだけの状態にあることが必要です。他方で、自己分析は、成績表と自分の答案を比較するのではなく、科目ごとの合格答案のイメージと答案を比較して行うのですから、成績通知が遅くても構いません。

私が3回目の司法試験に向けた勉強をしていたときも、全国模試を有効活用できる状態に達してから全国模試を受けるために、TKC模試の受講時期を3月末にしました。成績は上位20%であり、予想よりもだいぶ悪かったですが、科目ごとに自分が目指すべき合格答案のイメージを模試で実現することができていたので、特に気にしませんでした。

私がTKC模試では上位20%である一方で、本試験では上位0.5%(36位/受験者8000人超)だったことからしても、全国模試の成績はそこまであてにならないと思ってください。成績表を使って自己分析をしようとすると、予備校独自の採点に引きずられて分析の方向性を誤ってしまう危険があります。科目ごとの合格答案のイメージと答案を比較して正しい自己分析をするためにも、上記①②の状態に達した段階で模試を受けるために、模試の受講時期を3月末にずらした方がいいと思います。

参考にして頂けますと幸いです。

2021年02月21日
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加藤ゼミナールは、加藤喬講師が代表を務める予備試験・司法試験のオンライン予備校です。

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加藤ゼミナール代表取締役
加藤 喬かとう たかし
加藤ゼミナール代表取締役
弁護士(第二東京弁護士会)
加藤ゼミナール代表
青山学院大学法学部 卒業
慶應義塾大学法科大学院(既修) 卒業
2014年 労働法1位・総合39位で司法試験合格
2021年 7年間の講師活動を経て、「法曹教育の機会均等」の実現と「真の合格実績」の追求を理念として加藤ゼミナールを設立
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