加藤喬の司法試験・予備試験対策ブログ

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自分の再現答案を分析する方法

再現答案の分析方法について。
令和2年予備試験論文式試験が不合格でした。評価はまだ送付されていません。
⑴悩み
私は令和「元年」予備試験であと数点で不合格となり、自分及び予備校個別指導にて綿密な分析を行いました。その際、自分の答案と完全解又は合格答案との距離を図ることは容易でした。ただ、普段の勉強方法への反映の仕方については、どうしても「令和元年予備試験が解けるにはどうすればよかったか」という観点に集中してしまい、「次の試験にどう挑むべきか」については再現答案から把握することが困難でした。また、今回の結果を受けて、自分の再現答案の分析方法そのものが間違っていたのではないかと思っています。
(2)ご質問
再現答案の分析は、どのような観点で行い、今後の勉強にどのように反映させていけばよいのでしょうか。また、加藤先生に受講料をお支払いした上で、分析をして頂くことは可能でしょうか。
何卒宜しくお願い致します。

ご指摘の通り、「令和元年予備試験が解けるにはどうすればよかったか」という観点に集中してしまうと、当該年度に限られた狭い分析結果しか得ることができません。再現答案の分析により得るべきことは、全問題又は複数の問題に共通する汎用性の高いことです。

令和2年予備試験憲法なら、①取材の自由の憲法上の保障について博多駅事件決定を踏まえて論証することができていないのであれば、記憶が不正確であるか記憶する対象がそもそも間違っている、②問題文にちりばめられたヒントを違憲審査の枠組みの中で使い切ることができていないのであれば、違憲審査の枠組みレベルの理解が浅い、③事後的段階的規制というヒントを違憲審査基準を緩和する要因として考慮することができていないのであれば、違憲審査の基本的な枠組みの理解が浅いことに加えてAランクレベルの判例の重要部分すら理解記憶できていない(違憲審査基準論に立つ学説は、広島市暴走族追放条例事件決定について、事後的段階的規制であることも理由の1つとして違憲審査の厳格度を合理的関連性の基準まで下げたと理解します)、といったことが、全問題又は複数の問題に共通する汎用性の高い分析結果です。

予備試験再現答案の講評もやりたいのですが、令和3年合格目標加藤ゼミと今期講座の収録の都合上、今は難しいと考えております。

本ブログで公開している令和2年予備試験の参考答案・解説では、動画付きで、全問題又は複数の問題に共通することにも言及していますので、そちらを参考にして頂ければと思います。

ご要望にお応えすることができず、申し訳ございません。

2021年01月17日
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加藤ゼミナールは、加藤喬講師が代表を務める予備試験・司法試験のオンライン予備校です。

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加藤ゼミナール代表取締役
加藤 喬かとう たかし
加藤ゼミナール代表取締役
弁護士(第二東京弁護士会)
加藤ゼミナール代表
青山学院大学法学部 卒業
慶應義塾大学法科大学院(既修) 卒業
2014年 労働法1位・総合39位で司法試験合格
2021年 7年間の講師活動を経て、「法曹教育の機会均等」の実現と「真の合格実績」の追求を理念として加藤ゼミナールを設立
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