加藤喬の司法試験・予備試験対策ブログ

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防衛行為の結果が第三者に生じた場合

いつもお世話になっております。
加藤先生の秒速総まくり2021を受講させていただいているのですが、刑法の73頁の「防衛行為の結果が第三者に生じた場合」では、Aに対する殺人未遂罪について、成立すると書かれています。
しかし、数故意犯説から殺人未遂の故意は認められても、正当防衛が認められ、違法性阻却がされるので、殺人未遂罪は不成立となるのではないでしょうか?
基本刑法Ⅰ182頁でも私の理解と同趣旨で記述がなされていると思うのですが、ご確認頂けますでしょうか。

ご指摘の通り、Aに対する発砲は、Aによる「急迫不正の侵害」に対する防衛行為として行われたものですから、正当防衛が成立します。

お詫びの上、テキストの記述を、「数故意犯説からは、Aに対する殺人の故意が認められる。もっとも、Aに対する発砲には、Aによる「急迫不正の侵害」に対して行われたものとして正当防衛が成立するから、Aに対する殺人未遂罪は成立しない。」に訂正させて頂きます。

先ほど、資格スクエアの管理画面から正誤表の更新もさせて頂きました。

教えて頂きありがとうございます。引き続き宜しくお願い致します。

2020年12月21日
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加藤ゼミナールは、加藤喬講師が代表を務める予備試験・司法試験のオンライン予備校です。

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加藤ゼミナール代表取締役
加藤 喬かとう たかし
加藤ゼミナール代表取締役
弁護士(第二東京弁護士会)
加藤ゼミナール代表
青山学院大学法学部 卒業
慶應義塾大学法科大学院(既修) 卒業
2014年 労働法1位・総合39位で司法試験合格
2021年 7年間の講師活動を経て、「法曹教育の機会均等」の実現と「真の合格実績」の追求を理念として加藤ゼミナールを設立
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