司法試験短答式に向けて
司法試験論文式、本当にお疲れさまでした。
これからは、時間との戦いです。
直前期における短答試験対策の肝は、時間の使い方です。
直前期における短答対策の肝は、時間の使い方です。
短答知識の相当部分を占める枝・葉の知識については、その一過性の高さゆえに、1週間前に記憶したのに現時点では忘却してしまっているということが起こりやすいです。中長期的に記憶を持続するのが難しいです。
そのため、これから各科目の短答試験までの間に、効率的に時間を使って広範囲にわたる総復習をすることで枝・葉の知識をどれだけ多く詰め込むことができるかが肝になってきます。
皆さんの中で、刑事系論文が終わった後に、どのタイミング、どの順序で、どの科目をどう復習するのかということのイメージが出来上がっていると思います。
あとは、今から、そのイメージ通りに勉強をするだけです。
司法試験初日・2日目と異なり、民事系論文終了後と中日に体力を回復する機会があったのですから、まだやり切る体力が残っているはずです。
司法試験合格を確実なものにするために、短答科目の総復習をやりましょう。
短答対策のコツ
①選択肢の正誤判断で必要とされる法律知識を理解・記憶する
過去問集・肢別本を使った総復習をする際、選択肢の表現と正誤を記憶するのではなく、正誤を判断するために必要な条文・判例・学説等の知識を理解・記憶しましょう。
②前日・当日は浅く広い総復習をする
過去問集・肢別本を使った総復習をする際、問題を「解く」必要はありません。解説を「見る」だけで足ります。「解く」と回し切れませんし、試験の前日・当日なら、解説を「見る」だけでも短答試験で使える「知識」として残ります。
とにかく、浅く広い総復習をすることで、枝・葉に属する細かい知識をなるべく多く身に付けましょう。
③論文知識と短答知識における記憶範囲と記憶水準を区別する
論文知識の記憶範囲と短答知識の記憶範囲を区別した上で、前者と後者とで記憶の水準を区別しましょう。
短答で使う知識の大部分は、論文で使う知識と異なり、能動的に使用できる状態にまでもっていく必要はなく、訊かれたら分かるというくらいの受動的に使用できる状態で足りるものです。
④原則として引っ掛けはない
原則として、引っ掛けはありませんから、問題文を素直に読んだ後のファーストインプレッションを信じましょう。深読みは不要です。
⑤知識以外で解ける問題の解法も確認する
知識以外で解ける問題も多いですから、知識以外で解く方法も確認しておきましょう。
憲法及び刑法では、読解・思考で解く問題が多く、例えば学説問題の大部分は学説知識がなくても読解と思考だけで解けます。
民法では、読解・思考重視の問題は多くありませんが、「取引安全を害するから請求を否定するべき、相手方の正当な信頼を害するから契約成立を認めるべき」といった利益衡量に基づく価値判断により条文や判例の適用結果と一致する結論を導ける選択肢が多いですから、この価値判断による解法と消去法を併用すると正答率がだいぶ上がります。
体力と気力をふり絞り、イメージ通りの総復習を行い、明日の短答試験に臨みましょう。
あと1日で、司法試験合格という大きな目標が実現します。
皆様のご健闘をお祈り申し上げます。
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