加藤喬の司法試験・予備試験対策ブログ

令和1年司法試験合格者 A・M 様

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プロフィール

A・M 様(男性)
私立大学法学部卒業
国立大学法科大学院(既修)卒業
受験3回目で令和1年司法試験に合格

 

受講講座

  • 令和1年司法試験合格目標加藤ゼミ(関西クラス)
  • 秒速・過去問攻略講座コンプリート2019(資格スクエア)

 

成 績

令和1年
総合 1136位/受験者4466人 847.95点
論文 1230位 402.83点
公法系 90.02点 (憲法D 行政C)
民事系 156.58点(民法A 商法B 民訴C)
刑事系 101.63点(刑法C 刑訴B)
労働法 54.58点
短答 415位 143点(34点/71点/38点)

平成30年
総合 2014位/受験者5238人 752.92点
論文 2120位 357.67点
公法系 76.12点 (憲法E 行政E)
民事系 133.60点(民法E 商法A 民訴E)
刑事系 97.91点 (刑法E 刑訴A)
労働法 50.03点
短答 1823位 127点(40/50点/37点)

 

加藤ゼミを選んだ理由

①2回目の受験の際、加藤先生の秒速・過去問攻略講座セレクト45を受講し、教材の緻密さ・講義の内容に多数回受験生ながら目から鱗だったことが多かったこと、②過去問を勉強の中心に据えていた自分の勉強と親和性があったこと、③勉強会の内容に対する期待が大きかったことの3点から、加藤ゼミに参加させていただきました。

 

加藤ゼミの感想など

  • 再現答案を使った個別面談
    個別面談では、自分が現場でどのようなことを考え答案を書いていたのか、各科目一行一行包み隠さず話しました。加藤先生からの返答は参考になることばかりでした。
    まず、自分ができていると思っていた三段論法ができておらず、特に民法において、規範部分と問題文の事実とが混ざった論述をしているということがありました。自分としては、時間内に書き切るため、刑法各論における構成要件該当性をコンパクトに書く時の意識で、規範定立とあてはめを一気にやっていたつもりだったのですが、プロの目からみれば、点のつかない書き方をしていたようです。平成30年民法でこのような答案は軒並み低評価だったらしく、一例ですが、このような主観と客観のズレについて、加藤先生には自身の答案添削の経験を踏まえた適切な指摘をしていただきました。
    次に、私は「間違ったことを書くことを恐れるため考え悩みすぎる、逆に知っているところは大展開してしまう」という思考のクセがあるということを指摘していただきました。自分の思考のクセというのはなかなか自分では気づくことができません。加藤先生からは、前者については、「司法試験は書面審査かつ加点方式であるから悩むならそれを書けばよい。また、そもそも悩まないように知識の正確性も上げるべき。知識については過去問・勉強会の内容で出題の半分はカバーできる。」、後者については、「自分の書くスピードを把握した上で、知っているところは敢えて攻めず答案全体の出来で勝負する。」というような心強い言葉やアドバイスをいただきました。
    このように、個別面談では個人の弱点とその対処方法を教えていただきました。それ以外にも、各科目の特徴とそのために加藤ゼミをどのように使っていくべきかについて教えていただきました。結果として、各科目の勉強方針を得ることができました。私もそうでしたが、多数回受験生は勉強方法がわからなくなっているところがあると思うので、これは大きかったと思います。
    加藤ゼミ生の方は個別面談で教えていただいたこと・得られた勉強方針をノートに各科目整理し、以後加藤ゼミを受講していく中で、適宜加筆修正していくのが良いと思います。
  • 答案添削、過去問解説、勉強会
    まず、過去問解説・勉強会により、重要論点について正しい・深い理解を得ることができたことで大きく合格に近づいたと思います。加藤ゼミで使用する教材の質は高く、答案例付きというのが貴重です。多数回受験生であっても、なるほどと思わされるところが多いはずです。これを独学でやろうとすれば膨大な時間が掛かり、一般的な受験生がここまで押さえているかというとそうとはいえないので、差がつくと思います。実際に、直前の予備校全国模試では、勉強会の内容がちらほら出題され、上位2割の成績を取ることができ、多数回受験で自信を無くしかけていた自分にとって自信となりました。もっとも、私が、結果として最後の合否を決めたと感じるのは、①各科目特有の意識しなければならないことと、②全科目に通用することを学んだことです。
    ①は、例えば、目的手段審査の型を守る(憲法)、原告適格を書きすぎない・裁量の認定方法(行政法)、会社法423条・429条責任の要件の厳密な検討・善管注意義務違反の書き方(商法)、共謀の認定方法(刑法)、伝聞例外のコンパクトな処理(刑訴法)などです。
    ②は、例えば、途中答案対策、配点項目の網羅性、現場思考問題の対処(三段論法の徹底)などです。
    以上に挙げたことは、加藤先生がゼミの授業・答案添削において口酸っぱく何度もおっしゃることであり、たとえ出題形式や傾向が変わったとしても左右されにくい部分です。令和元年度の司法試験は、刑事系で出題形式の変更があったり、民事系で予想外の出題があったりして、全国模試と比べて、勉強会の内容から直接的に出題されていると感じることは少なかったというのが現場での正直な感想でした。加藤先生もおっしゃっていましたが、司法試験委員会が過去問でヤマを張ったいわゆる「試験対策」を嫌い、一部の科目で傾向を変えてきているのだと思います。現場でかなり苦戦しましたが、私は、加藤先生の過去問解説の答案例・勉強会の内容を何度も読み込み、過去問の起案練習をする中で、上記①・②の内容を自然に身に着けていたため、相対的に沈まなかったのだと思っています。
    加藤ゼミ生の方は、過去問解説・勉強会において、重要論点についての正確な知識の習得に努める一方で、上記①・②について加藤先生が言及された内容はメモしてノートにまとめておくとよいと思います。また①・②は実際に書いて経験することも重要ですので、答案添削を有効に活用してもらえたらと思います。
  • 加藤ゼミをどのように使ったのか
    過去問解説の予習については、私は加藤先生の過去問完全講義も受講していたため、他の加藤ゼミ生とは少し違う部分があったと思います。具体的には、ゼミで扱う過去問を解き、解説までしっかり聞いてからゼミに参加していました。ゼミに参加する際には、単なる知識についての質問ではなく、それ以外の、主に答案の書き方などについて能動的な姿勢でより突っ込んだ内容の質問を考えて参加するようにしていました。もし、加藤ゼミ生の方で過去問完全講義も受講されている方であれば、予習はここまでやっておくべきだと思います。過去問は何度やっても損はなく、毎回勉強になる上に、能動的に質問を考える過程で理解が深まると考えるからです。なお、個人的には、上記のように予習をしていったとしても、答案添削のコメントと相まって気付かされることは多かったです。一方で、勉強会については、一切予習はしていきませんでした。単純に量が多いというのもありますが、重要論点についての加藤先生の理解・論述例が自分のまとめノートより優れていることが明らかだったので、これで覚えればよい、復習が大事だと考えたからです。
    過去問解説の復習については、授業中に加藤先生がおっしゃったことや気付いたことをルーズリーフに箇条書きでメモしたもの及び答案添削に書かれていたコメントをまとめノートに反映させていました。知識面については大部分を予習(過去問完全講座の受講)の段階でまとめノートに反映していたので、この段階では主に上述している①・②に分類される部分をまとめノートに反映させていました。
    勉強会の復習については、㋐まとめノートに反映させてまとめノートを読み込む、㋑勉強会のレジュメを何度も読み込む、㋒問題形式なので答案構成ができるか頭で考えてから論述例を読み込むものというように復習方法を分類していました。㋐は短い論証形式が多かった民法・商法が当てはまります。㋒は民訴の旧司が当てはまります。それ以外の科目は㋑でした。確かに、行政法・刑法・刑訴法は内容が予備の過去問や演習書なので問題形式なのですが、これらも答案構成ができるかをやっていると、量が多いので負担が大きいと思ったからです。アウトプットは過去問でやると割り切って、勉強会の内容は基本的にインプットの対象として捉えていました。
    なお、勉強会はライブ受講派とネット受講派に分かれると思いますが、個人的には前者がおすすめです。勉強会は長時間にわたります。疲れるためネット受講だと休憩してしまったり、内容が一度では分からない部分がでてくると講義を止めてもう一度聞きたい衝動に駆られ、さらに時間がかかるからです。勉強会の内容は復習してしっかり自分の中に落とし込むことの方が大事だと思うので、ライブ講義で一気に聞いてしまうのがいいと思います。一度で分からなかった部分があれば、その場で加藤先生に質問することもできます。復習についても、講義を聞きなおすということはせず、分からない部分があれば加藤先生に質問すれば良いと思います。そもそも、勉強会のレジュメはわかりやすく、熟読すれば解決することが多いです。年明け以降、勉強会は量が多くハードなので、効率よく内容を吸収していってほしいと思います。

 

最後に

加藤ゼミに参加すると決めた以上は、過去問解説・勉強会の内容を徹底的にやり切ってほしいと思います。

やり切ったというのはどういう状況をいうのかは難しいですが、加藤先生の論述例を何度も読んでいると、「加藤先生だったらこんな感じのナンバリング・表題・言い回しになりそう。講義だと~と言いそう。」というようなことを、答案を書いていて頭によぎるようになるイメージです。

過去問解説・勉強会の内容が直接的に出題された場合、私の全国模試がそうだったように、上位答案が書けると思います。直接的には出題されなかったとしても、過去問解説・勉強会の内容をやり切っていれば、上述した①・②が間接的に「地力」となって現れ、相対的に沈まない答案になると思います。

令和元年の司法試験からすると、来年も出題形式・傾向に変化があるかもしれません。出題形式・傾向に左右されにくい「地力」がついているかどうかは自分ではわからない(今年の試験では、1・2日目の出来が悪く、「また落ちた」と思っていたところ、3日目で刑事系の出題形式も変わっており、対応できず、「この試験何度やっても無理だ」とまで思っていましたが、結果として合格していました。)ので、加藤ゼミ生の方には、最後まであきらめず、頑張ってほしいと思います。

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加藤ゼミナールは、加藤喬講師が代表を務める予備試験・司法試験のオンライン予備校です。

kato portrait
加藤ゼミナール代表取締役
加藤 喬かとう たかし
加藤ゼミナール代表取締役
弁護士(第二東京弁護士会)
加藤ゼミナール代表
青山学院大学法学部 卒業
慶應義塾大学法科大学院(既修) 卒業
2014年 労働法1位・総合39位で司法試験合格
2021年 7年間の講師活動を経て、「法曹教育の機会均等」の実現と「真の合格実績」の追求を理念として加藤ゼミナールを設立
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