加藤喬の司法試験・予備試験対策ブログ

平成30年司法試験合格者 T・K 様

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プロフィール

T・K 様(男性)
平成28年 私立大学法科大学院(未修)卒業
平成30年 3回目の受験で平成30年司法試験に合格

 

受講講座

  • 平成30年司法試験合格目標加藤ゼミ(東京クラス)
  • 判例百選講義・民事訴訟法(BEXA)

 

成 績

平成30年
総合 967位/受験者5238人 861.88点
論文 951位 418.21点
公法系108.73点(憲法A 行政C)
民事系154.68点(民法A 商法B 訴訟C)
刑事系100.79点(刑法B 刑訴B)
選 択 54点
短答 1504位 130点(36点/50点/44点)

平成29年
総合 1979位/受験者5967人 759.92点
論文 1858位 368.52点
公法系 76.97点 (憲法E 行政E)
民事系 140.32点(民法C 商法D 民訴B)
刑事系 102.68点(刑法B 刑訴C)
選 択 48.54点
短答 3087位 115点(25点/52点/38点)

 

加藤ゼミを選んだ理由

私は、3回目の受験の際に、初めて加藤ゼミを選びました。

加藤ゼミを選んだ理由の1つ目は、一緒に勉強していた信頼できるローの同期が既に加藤ゼミを受講しており、勧められたことにあります。

2つ目は、加藤先生のBEXAの「判例百選講義 民事訴訟法」を受講したところ、とてもわかりやすく、民事訴訟法の理解が進んだため、実際にお会いして加藤先生による全科目の答案添削を受けたいと思ったことです。

もっとも、一番大きかったのは次の理由です。当時の私は、誰が採点しているかわからない予備校の答練・模試等の添削指導や点数の付け方に納得できませんでした。これからの自分の答案に反映できないようなコメントを「書き逃げ」されることも不満でした。そのため、なぜ今の答案では点数がつかないのか、どうすれば改善することができるのか、までしっかり答えていただける人を探していました。 今の答案を叩き台にしてその先につながる質問ができ、責任をもって添削をしていただけるような指導者の下で指導を受けることは、3回目で方向性を見失いそうになっている自分にとってまさに求めていたことでした。

 

加藤ゼミのカリキュラムがどのように合格に役立ったのか

  • 個別面談
    最初の10月頃の再現答案を使った個別面談で、今の自分の答案の全体の問題点や、各科目のやるべき勉強、方向性について、指導していただきました。
    その際に指摘していただいたのは、知識自体の不安定さと書き方の不安定さでした。そのため科目によっては、演習書や百選レベルの知識を固めることから始めるものもありました。
    ただ、予定は立てたものの、加藤ゼミが始まると、それをやりきる余裕も無く、予定通りはいきませんでした。時間との兼ね合いから過去問中心の勉強に切り替えました。
  • 答案添削・過去問解説
    11月から加藤ゼミが始まり、最初の憲法(平成23年、Googleストリートビューの事案)の問題は、先生の添削評価でFがつきました。個別の論文添削シート及び過去問解説講義で、なぜ自分の書き方がダメだったのか、憲法の問題一般の書き方について指導いただき、納得しました。
    法令違憲の場合に、原告固有の事情をうまく抽象的に使うことや、原告反論私見の意見のかみ合わせ方など、自分の中でなかった引き出しがゼミの60分でどんどんできていく感覚でした。今まで行き当たりばったりでしかなかった自分の憲法答案に方法論、書き方、フォーマットが入ったような感覚でした。このように形式面、フォーマットの引き出しが増えたことで、処理のスピードが上がり、現場で一見どう扱うか悩ましい事実について踏み込んで考えて書く時間ができたことが、合格につながったと思っています。
    また、過去問解説講義の解説には、先生の作成された、超上位答案(1桁~2桁前半)と中位答案(100番~500番)もありますから、本来合格者の再現答案集や自主ゼミなどで探るべき「模範答案」と「リアルな現実解」が両方入手できるので、効率的に過去問分析に時間をかけることができたと思います。
    一番大事なのは、これらの答案は先生が直接作成されていて、「信頼できる」ことでした。
    ただの答案ではなく、「信頼できる」答案であり、疑問があったらすぐに質問できる状況それ自体が、不安や勉強の迷いをなくせたと思います。これをやれば大丈夫、という安心感は、複数回受験生にとって、継続した勉強のモチベーションを維持する点で重要ですので、これもゼミの効用であると思います。
  • 勉強会
    勉強会は、加藤ゼミの過去問検討後の重要論点の復習と試験での即効性のある要点の理解、という位置づけだと思います。
    東京3期の場合は、スケジュールの都合、過去問検討と並行して行われたので、勉強会までにしっかり復習をできた科目とできなかった科目により、勉強会時の負荷と理解度に差はありましたが、なんとか全て本試験前までに消化できたので、民訴の補助参加など理解が進む分野が多々ありました。過去問と勉強会両方でやった部分は、否が応でも論点を何回も目に入れる機会があるので、知識定着、理解に有用だと思います。

 

ゼミの効果的な使い方について

  • 過去問の解説
    私は復習を中心にしていました。
    まず、毎週水曜日が答案提出期限だったのですが、インプットは、大体その日の午後か、夕方の30分~1時間くらいで論証を確認したくらいでした。その後に必ず2時間計って過去問を解き、提出していました。先生は、期限が経過しても見てくださるとは思いましたが、心の弱さに打ち勝つため、あと意地のために、たとえギリギリになっても期限内に提出することを鉄のルールと決めていました。
    大体インプットが甘いこともあってか、土曜のゼミで返却される答案は、添削シートでボコボコにされることが多かったです。そして悪い意味でのモニター答案に選ばれるのも多かったです。悪いモニター答案に選ばれると、クラスの皆に公開されながら(ボコボコに)添削されるので(氏名の公表等はありませんが)、なかなかダメージ大きいのですが、復習しなければという強い動機づけになると共に修正する機会がほかの人より多くもらえた、と思って前向きにとらえるようにしていました。
    そして、ただボコボコにされただけでは意味がないので、ゼミを受け終わってからが勉強の本番だと考えていました。大体ゼミの過去問解説で知らない知識や整理できていない分野の知識が必ずあるので、レジュメを見る手間を省くために、自分の持っている一元化資料に簡単にA5両面3~4枚程度でまとめていました。気を付けていたのは、知識と合わせて、書き方面で苦手なところ、よくわかってなかったところ、書き方のうまいものを、そのままそっくり盗むことでした。具体的には、会社法における株主総会決議の取消事由から組織再編行為の会社の組織に関する行為の無効の訴えへの流し方や、民法の相当因果関係の書き方などは、そのまま盗んで覚えました。書き方レベルまでしっかりまとめていれば現場で、その論点が出ても時間をかけることなく出力できるので、他のことで悩む時間が確保できると思っていました。実際に現場で出た論点の中で用意していたものは、焦らずに書くことができました。出力のレベルまで用意ができたことは、過去の勉強と明らかに違っていたので、それが良かったと思っています。ただ、しっかり復習すると、周辺知識、制度自体を勉強しなおすようなこともありうるので、時間がかかります。大体土曜のゼミ後、日曜は休んで、月・火・水の午前くらいまで、この過去問ゼミの復習に費やしていました。とにかく、解いた過去問と同じ問題は、出力レベルで絶対に落とさないという気持ちで復習していました。その反面、次週課題の過去問にむかってインプットする時間はあまり確保できないので、ボコボコにされる未来は見えています。しかし私は、復習のほうが大事だと考えていたのと、提出前の数日使って過剰にインプットした姿は、「できるだけ自分をよく見せようとした姿」だと考えていました。その結果たとえ良い評価が来たとしても、本来の自分の答案と離れる可能性があるし、先生が自分の答案の今の状態、評価を見誤る危険すらあるので、あまり答案前のインプットは重視していませんでした。とにかく、自分の今の答案、今の実力に嘘をつかないことを心がけており、ゼミの答案提出は、先生との真剣勝負の場だと思っていました。自分の答案と向き合える唯一のチャンス、修正の可能性、ゼミを受ける意味、を無にしないためにも、心がけていたことでした。加藤ゼミ生であれば、このようなゼミの使い方が可能であると思います。
  • 勉強会について
    勉強会は、一日で一科目を終えるので、一日6時間以上講義を受け続けるようなハードなものでありました。民事訴訟法の日はフラフラになり、質問もできないぐらい疲弊しました。一気に知識のおさらいができ、動画で視聴するよりは楽なので、出来るだけ出席して受けたほうが良いと思いました。

 

最終的に使用した教材

最終的に、論文対策では、以下の教材しか読み返しませんでした。

  • 加藤ゼミ過去問講座レジュメ
  • 加藤ゼミ勉強会レジュメ
  • 各科目論証集(各科目オリジナル、但すべて他人作成のもの、刑訴のみは、工藤北斗の論証集をベースに修正したもの)
  • 加藤ゼミ過去問講座を経て生まれた各科目A5のまとめ

 

受験生の皆さんにお伝えしたいこ

  • これだけは伝えたいこと
    司法試験の過去問は避けて通れないです。旧試と演習書がバッティングセンターの棒球だとしたら、司法試験の問題は、ピッチャーが投げる生きた球だと思います。結局試合では、ピッチャーの生きた球が来るので、ピッチャー相手の練習は絶対にしたほうがいいです。大谷選手クラス並の天才であれば別ですが、何回も練習したほうが当然有利です。
    あとは、知識以外の細かい技術、戦術レベルの用意が馬鹿にできないです。どの科目は、答案構成に何分つかっていいのか、憲法で二つの権利が出題されたら、一つの権利に何分さけるのか、答案構成をいかに文字数を少なくして、答案の文字数を増やし、時間を作れるか、時間切れの防ぎ方、自分に合う万年筆、インク、答案外のこまかい工夫は、しすぎてもしすぎることはないと思います。
    年明けにいろいろ試すのも大変なので、できるだけ年内の早いうち、先生に答案を提出する時にでも、いろいろ試したほうがいいと思います。
  • おわりに
    自分は、実力で受かったタイプではなく、実力不足ながら、加藤先生の書き方、方向性をそのまま素直に受け入れて、たまたま点が乗って受かった者なので、加藤先生を信じて勉強すれば大丈夫だと思います。
    ただ、先生を信じるだけではダメで、信じつつ自分の答案と全力で向き合ってほしいです。
    そうすれば、きっと良い方向で人生が変わると思います。
    あとに続くみなさまの合格を祈念しております。
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加藤ゼミナールは、加藤喬講師が代表を務める予備試験・司法試験のオンライン予備校です。

kato portrait
加藤ゼミナール代表取締役
加藤 喬かとう たかし
加藤ゼミナール代表取締役
弁護士(第二東京弁護士会)
加藤ゼミナール代表
青山学院大学法学部 卒業
慶應義塾大学法科大学院(既修) 卒業
2014年 労働法1位・総合39位で司法試験合格
2021年 7年間の講師活動を経て、「法曹教育の機会均等」の実現と「真の合格実績」の追求を理念として加藤ゼミナールを設立
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